子育て情報『「模倣となりきり」で想像力が伸びる――感覚がフル稼働する「シュタイナー教育の1日」』

「模倣となりきり」で想像力が伸びる――感覚がフル稼働する「シュタイナー教育の1日」

それも、どのような思いでその行為をしているのかという内面のありようまで模倣する。

また、ライゲンでは、みんなで「中心に集まる~広がる」「ジャンプ~小さくなる」などの対の動きも取り入れます。それは、「収縮と拡散」「静と動」というリズミカルな動きの体験です。こういった動きも教師と一緒にすることで、子どもたちの体が健全につくられていくのです。

「模倣となりきり」で想像力が伸びる――感覚がフル稼働する「シュタイナー教育の1日」


――なるほど。スケジュールの続きを教えてください。

池田先生:
11時になったら「お弁当」の時間。そして、今度は外での「自由遊び」をします。


子どもたちはとてもダイナミックに遊びます。のぼり棒にロープを横にかけると、そこはお猿島。てっぺんにはかわいい子ザルに扮した子どもがいます。ブランコも子どもたちは大好き。ふたつのブランコに板を渡すと、何と6人乗りの宇宙船に。ジャングルジムにも板をかけて、2階建てや屋根付きのおうちをつくります。

その他、鬼ごっこ、縄跳び、竹馬、砂山つくり、泥だんごやごちそうつくり、などなど、とにかく体を動かし、感覚をフルに働かせて遊ぶ時間です。

1時間ほど遊んだら、またおもちゃをすべてもとの場所に戻して、お部屋に入ったら「お着替え」です。
みんなが着替え終わるまでお絵描きをして待って、最後に「お話」の時間がある。これは、「素話」です。紙芝居や絵本を見せるのではなく、教師が子どもたちを見渡しながらお話をするということですね。

――それにはどんな理由があるのですか?

池田先生:
わたしたちは「ファンタジーの力」と呼びますが、幼い子どもは、たとえば、雲を大好きなクマに見立てるなど、強い想像力を持っています。教師の素話によって、子どもはたくさんのイメージをつくることができる。そのイメージを大切にすればするほど、内側の世界が豊かになり、その後の思春期における内面形成、思考形成の土台になるのです。お話は10分から15分程度。そして、13時半に降園となります。



【たんぽぽこどもの園の1日】
08:30 登園、自由遊び(室内)
10:00 片づけ、ライゲン
11:00 お弁当、自由遊び(戸外)
12:30 片づけ・着替え、お話
13:30 降園

「模倣となりきり」で想像力が伸びる――感覚がフル稼働する「シュタイナー教育の1日」

東京賢治シュタイナー学校 校内

決まったリズムと繰り返しが健康な体をつくる

――このスケジュールはずっと変わらないものですか?

池田先生:
いえ、わたしたちは「1週間のリズム」

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