子育て情報『「五感」を使って活き活きと作文を書く――子どもの感覚から言葉を引き出す「五感質問」のテクニック』

「五感」を使って活き活きと作文を書く――子どもの感覚から言葉を引き出す「五感質問」のテクニック

それはまるで「金色のゆき」みたいでした。わたしは、だれかにお祝いしてもらっているような幸せな気分になりました。あたまやふくに葉っぱがついたままでも、ぜんぜんイヤじゃありませんでした。
どちらの作文も五感を使った分、活き活きと自由な表現に仕上がりました。お友だちと“かぶる”こともないでしょう。もしも五感を使わずに作文を書いたとしたら、ここまで活き活きした作文にはなったかはわかりません。

「五感」を使って活き活きと作文を書く――子どもの感覚から言葉を引き出す「五感質問」のテクニック


子どもの五感はどんどん研ぎ澄まされていく

五感を使って作文を書くエクササイズをくり返していると、学校生活や日常生活のなかでも、おのずと五感を研ぎ澄ますようになります。作文を書く・書かないに関係なく、五感それぞれで、さまざまなアプローチの質問を自分にぶつける習慣が身につきます。


※さまざまな五感質問例
【視覚】何が見えた?どんな形?どんな色?どんな具合?どんな状態?どんな様子?どう変化した?
【聴覚】どんな音が聞こえた?音の大きさは?楽器は何?誰のどんな声?どんな音楽?何の音?(クルマ、飛行機、洗たく機、スマートフォン等々)
【嗅覚】どんなにおいがする?(甘い?すっぱい?こおばしい?)きつい?くさい?いいにおい?他のどんなにおいに似ている?
【味覚】どんな味?(甘い?辛い?しょっぱい?)おいしい?まずい?かみごたえは?料理のあたたかさは?他のどんな味に似ている?
【触覚】どんな手触り?どんな重み?どんな痛さ?かゆさ?汗をかいた?
ふだんから、子どもの頭の中がこのような質問で埋め尽くされているとしたらどうでしょう?その子の言語能力(作文能力を含む)は、飛躍的に伸びていくと考えて間違いありません。
「五感」を使って活き活きと作文を書く――子どもの感覚から言葉を引き出す「五感質問」のテクニック


子どもの五感センサーをホメよう!

人は、五感というアンテナを使うことで、外部の情報を受け取り、認知することができます。そして、その認知した情報に言葉を組み合わせることによって、思考が促されたり、自分なりの意見が醸成されたり、あるいは、人に何かを伝えたりすることができるようになります。

もちろん、同じイチゴでも、「すっぱくておいしい」と思う人もいれば、「すっぱくてまずい」という人もいます。焼銀杏を「いいにおい」という人もいれば、「くさい」と鼻をつまむ人もいます。同じお風呂のお湯でも「熱い」という人もいれば、「ちょうどいい」という人もいれば、「ぬるい」という人もいます。感覚に正誤はありません。

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