子育て情報『お弁当作りには学びがつまっている! 「生きる力」を育てる「弁当の日」ルール』

お弁当作りには学びがつまっている! 「生きる力」を育てる「弁当の日」ルール

これで授業時間を割かずに済みます。そして、活動を以下の4コースに分けました。


①完璧コース:自分だけで作る。買い物とご飯は、家族の協力もOK
②親子で弁当コース:親と一緒に作る
③おにぎりコース:おにぎりをむすんで、弁当におかずを詰める
④エンターテイメントコース:作ってもらった弁当を全部食べ、派手に感謝の言葉を伝える

(引用元:ひろがれ!“弁当の日”連載第7回|子どもらをその気にさせたコース別の「イナマス方式」)

ハードルを下げたこのルールは「イナマス式」として広がりを見せ、その後福岡では、原点の香川を凌ぐほど「弁当の日」を実施する学校が増えることになったそうです。

お弁当作りには学びがつまっている! 「生きる力」を育てる「弁当の日」ルール


「弁当の日」という食育による5つの気づき

「弁当の日」で最も大切なのは、子どもが自分のお弁当づくりに参加すること。そこには竹下氏の強い思いが込められています。

子どもの生活は「まなび」「あそび」「くらし」の大きく3つの時間で占められています。「まなび」は学校、「あそび」は地域、「くらし」は家庭で主に営まれます。
核家族化し、家族皆が忙しい現代では、「くらし」の質と時間が低下してきており、竹下氏はそれを危惧していました。この「くらし」の部分を補う活動が「弁当の日」なのです。そこには5つの大切な気づきがありました。

【1】知識や理解力が身につく
自分で買い出しすることで食材に詳しくなります。食べ物の種類、栄養価、味覚など、「弁当の日」実施1年後には明らかな知識向上が見られたそうです。また、買物することは、物価に対する経済的関心や、「なぜ中国産の野菜が多いのだろう?」などの社会的関心も呼び起こします。そして興味の広がりは知識を深めることにも繋がります。

【2】感謝の気持ちが芽生える
自分でつくることで “弁当の向こう側” が見えてきます。
ある生徒は気づきます。お弁当に入っている鮭やお米は自分でつくったものではないことに――。お弁当のおかずになるまでに携わった人々の存在に気づき、感謝の心が生まれるのです。また、ある生徒は「準備や早起きしてつくるのは大変。もうつくりたくない!」と思って気づきます。「お母さんは毎日こんなに大変なんだ……」。自分でつくったからこそ、いつもつくってくれる人への感謝の気持ちが芽生え、その気づきは心の奥に深く刻まれ、その後の生き方に影響を与えるでしょう。

【3】好き嫌いを克服
食べ物の好き嫌いには脳の扁桃体が作用しています。

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