子どもが「本当に褒めてほしいこと」。やる気スイッチをONにする言葉とは
やる気が出る要因には、「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」の2種類があることを知っていますか?
子どものやる気を引き出し、それを継続させるためには、内発的動機づけを高めることが重要です。親はつい「早く〇〇しなさい!」と言ってしまいがちですが、そもそも親の言うとおりに行動したからといって、そこに「やる気」はありません。どうやら、子どものやる気スイッチを押すには、ちょっとしたコツが必要なようです。
今回は、内発的動機づけの仕組みや、内発的動機づけを高めるための言葉かけについてご紹介します。
「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」の違い
まず、内発的動機づけと外発的動機づけの違いから見ていきましょう。
【内発的動機づけ】
自分自身でやる気を引き出して物事に取り組んだり、その行為自体を楽しんだりすることです。たとえば、「ピアノを弾くのが好きだから、毎日欠かさず弾いている」「計算問題を解いていくときの達成感が好きで、算数の授業になるとつい張り切ってしまう」など。
物事の結果よりも行為や過程を重視し、その意味を自分なりに見出していることが特徴です。内発的動機づけは、簡単にいえば「それが好きだから、おもしろいからやっている」という状態なので、意識せずとも高いモチベーションを維持することが可能といえます。
【外発的動機づけ】
内発的動機づけとは違って、賞罰や第三者といった自分以外の何かによってやる気が引き出されることです。具体的には「給料がもらえるから仕事をする」「親や先生に褒められるために勉強をする」など。親が子どもに対してやりがちな「お手伝いをしてくれたらご褒美をあげる」「テストで〇点をとったら欲しかったものを買ってあげる」というのも外発的動機づけに該当します。
外発的動機づけもやる気を引き出す方法として有効ではありますが、結局のところ「誰か(何か)にやらされている」状態です。そのため、外発的動機づけばかりに頼ってしまうと、ご褒美がないとお手伝いをしなかったり、テストで高得点をとって欲しいものを買ってもらうためにカンニングをしてしまったりする可能性もあります。
子どもの「やる気」は成績に影響する
子どもの内発的動機づけは、自分自身でやる気を引き出せるようになることから、学校での成績にも大きく影響するといわれています。
ベネッセ教育総合研究所の「小中学生の学びに関する調査報告書(2015)