「聞く力」は「話す力」よりも重要だった! “聞ける子” の親がしている5つのこと
小学校に入ると、人の話を聞く機会が一段と増えます。授業はもちろん、朝会や学校行事、進学や進級で出会った新しいお友だちとのコミュニケーションなど。話を聞くのは大事なことですよね。
小学校受験では実際に、「聞く力」を確認するための課題が出ることもあります。先生のお話を聞いた後、そのお話の内容についての出題があり、傾聴姿勢と記憶力を問われるというもの。これらは、小学校からの勉強で大切な能力だから出題されているのでしょう。
うちの子は話を聞けなくて……と嘆く親御さんも少なくないでしょう。でも、「聞く力」は家庭内でも養っていくことができるはずです。
自他の区別がついたら、聞く力を意識して
人の話を聞くどころか自分の話をしてばかり、という子もいます。自分の気持ちをわかってほしいという気持ちが強く、相手を理解しようとすることが二の次になってしまうのは、子どもの特性として仕方がないことのようです。
話し方についての著書を50冊近く出している、株式会社話し方研究所会長の福田健氏は、「子どもの聞く力」について以下のように話しています。
子どもの視点は自己中心に傾きやすい。自他の区別がついて、相手の存在を意識するようになった段階で、親は子どもの聞く力が伸びるように手を貸さなくてはならない。それを怠ると、話を聞く力が身につかないまま大人になってしまうのだ。
(引用元:福田健 (2014) ,『わが子に伝える「話し方」の技術』,小学館.)
「自他の区別」と「相手に自分と異なる心があること」がわかるようになるのは、まだまだ赤ちゃんである1歳頃と言われています。だからこそ、できるだけより幼い頃から子どもがしっかりと人の言葉に耳を傾け理解するよう、親の方が意識を持っておくといいですね。
まずは「話す力」より「聞く力」
最近の教育では、特に自己表現や発信力に重きが置かれている傾向があるようで、人前で発表することや大勢の中で意見を言えることができる子になるようにと、「話す」ほうに力を入れている親御さんも多いことでしょう。
しかし、上手に話ができるようになるには、人の話を聞いて吸収したり言葉の持つ力を感じたりすることが大切です。赤ちゃんの発達の段階でも、話すより先に聞き分ける力を身につけてから言葉として発しようとするように、まずは知っている言葉の数が少ない時期だからこそ、「聞く力」