体育指導の専門家が教える! かけっこがすぐに速くなる3つのコツと “魔法の言葉かけ”
など、練習中の声かけも忘れずに。■「100%の力で走ろうね!」
練習のとき、「今の走りは何%の力だった?」と聞いてみてください。「う~ん、70%くらいかな」と子どもが答えたら、「じゃあ次は100%の力で走ってみようか!〇〇君(〇〇ちゃん)ならきっとできるよ」と伝えてあげてください。そうすると、ほとんどの子どもが1回目よりも速く走れるのです。もちろん、「すごい!さっきよりも速くなってるよ」としっかり褒めてあげてくださいね。
そして、このアドバイスのほかに、もうひとつ大事なことがあるようです。西薗先生は、「練習中にできないことがあったとしても、子どもを責めないで」と話します。
「子どもたちは一生懸命頑張っているんです。
もしかしたらその子は、かけっこがあまり好きではないかもしれない。でも、速く走るために、頑張って練習をしているんです。それなのに、大好きなお父さんやお母さんに、『なんで前を向けないの!』『ゴールの3メートル先まで走る、って言ったでしょ』なんて言われたら、悲しくなってしまいます。
できなかったことを責めるのではなく、できたことを見つけて褒めてあげてください。『さっきより集中できていたみたいだね』『ゴールで止まらず走れたね。よーし、次はもっと駆け抜けるイメージで走ってみようか』と、少しでもできたことを褒めてあげれば、子どものやる気は持続しますから」
かけっこが今より速くなるテクニック!
次に、実際に走る際のポイントも教えてもらいました!上述した内容も含め、スタートからゴールまでの流れでご説明しましょう。
【スタート時】
①前を見る
前方を見つつも、あごを突き出さないように注意しましょう。
②手の握り方は生卵が割れないくらいの力加減
③肘は「小さく前へならえ」の角度
④1歩目に出す足を決めておく
「ヨウイ!」と言われたときに自然に引いたの足が一歩目の足です。スタートから3歩が非常に重要なので、練習をするときは、スタートから5メートルだけをたくさん練習しましょう。
⑤体に力を入れすぎない
全身に力が入ってしまうと、すぐに体が動かず、スタートダッシュが遅れてしまいます。脱力したポーズが◎。
⑥スタートの音をよく聞く
「ヨウイ!」のとき、スタートの姿勢をつくった状態で目を閉じます。そして、「ドン!」の合図で目を開け、一歩を踏み出します。本番前に何度か練習しておくといいでしょう。