東大生の約9割が読んでいた「図鑑」。子どもの “知的好奇心” をぐいぐい引き出す活用法
■親が図鑑を読む姿を見せる
子どもはいつも親を見ているもの。親が習慣的に図鑑を読んでいたら、子どももまねて自分で読んだり、隣に座ってのぞき込んできたりするはずです。ただし、親にも無理は禁物。短時間でも真剣に、楽しそうに読んでいる様子を持続的に見せるのがいいでしょう。そして時には「ねえ見てみて、◯◯って書いてあるよ」と、図鑑のページから親子の会話の糸口をつかんでみるのもいいかもしれません。■図鑑クイズを出し合ってみる
親が「カメはどんな場所に卵を産むでしょう?」などとクイズを出し、答えは図鑑で調べて解説します。逆に、子どもにも図鑑の中からクイズを出してもらうのも楽しいものです。図鑑には大人も知らない知識がたくさん載っているということがわかり、図鑑のすごさも改めて感じられるでしょう。
ただし、このクイズは暗記のためのものではなく、あくまでも好奇心を持つことが目的。「今の話は覚えておいたほうがいい」「理科の授業でテストに出るよ」などと念押しする必要はなく、図鑑による楽しい時間を過ごせるように心がけましょう。
上記のことをためしてみても、ちっとも興味を示さなければ、そういうものだと割り切ってもいいのです。
中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員の小川大介氏は「子どもは、出会いたい知識に出会いたい瞬間に出会わせてあげれば、知識を勝手に吸収して賢くなっていく」と言います。
何年も図鑑を開くことがなくても、置いてさえおけば、学校や塾の授業や自由研究などでいずれ手に取る機会がやってきます。出会うべきタイミングを焦らず気長に待つのも大事なことです。***
そもそも自分が図鑑に馴染みがなく、「図鑑をどうやって見たらいいのかわからない」と感じる親も少なくないはず。それでも堅く考える必要はなく、ビジュアルを見て楽しんだり、子どもが好きそうなところだけを調べてみだり。
要はおもしろがることができればよいのです。
図鑑は子どもの学びの相棒となるだけでなく、親にとっても、子どもと学びながらコミュニケーションを取ることができるすばらしいツール。日常生活の中に上手に取り入れていけるといいですね。
文/酒井絢子
(参考)
こどもまなび☆ラボ|子どもは勝手にかしこく育つ。“自ら学ぶ力”を伸ばす辞書・地図・図鑑の活用法
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