子どもが授業中に手をあげないのは○○が原因。親が意識するべき3つのポイント
公益財団法人・愛知県教育振興会によると、子どもは自分が周囲の人々に「受け入れられている」と感じたとき、心を開いて自分を外へ出すことができるそうです。授業中、クラスメートの前で「手を挙げる」という活動も、その表れであるとのこと。そのため、何らかの事情によって「自分は受け入れられていない」と感じている子どもは、積極的に手を挙げることができない場合もあるのです。
手を挙げられるようになるためのポイント
子どもが手を挙げられるようになるため、親は以下のポイントを意識してみましょう。
●子どもが得意なことを褒めて伸ばす
スポーツや歌、お絵かきなど何でもいいので、子どもが好きなこと・得意なことを伸ばしてあげましょう。
保育士として15年以上保育業務に関わっている市川由美子氏によると、好きなことに没頭して親に「よくできたね!」などと褒められた子どもは、好きなことをきっかけに行動範囲を広げられるようになり、恥ずかしがらずに堂々と振る舞うことができるようになるそう。そこから、自信を持っておしゃべりができるようになり、手を挙げるなどの能動的な行動にも抵抗がなくなっていくのです。
また、恥ずかしがり屋の子どもは、大勢の前で緊張してしまう傾向にあるため、はじめは少人数のグループで得意なことをして遊ぶ経験を積み、自分らしさを発揮できる場所を作ることで、自信が持てるようになるそうです。
●「手を挙げたくない」という気持ちを受け止める
子どもがなぜ手を挙げたくないのかという理由を聞き、その気持ちを受け止めることも大切です。例えば、子どもが「答えはわかっていたけど、手を挙げるのが恥ずかしかったんだよ」と言ったら、「そうだったんだね。みんなのお母さんやお父さんも来ていたし、緊張しちゃうよね」と共感しつつ受け止めてあげましょう。
私立小・中学校に23年間勤務後、作家・教育評論家として活動している中井俊已氏によると、そうして子どもの気持ちを受け止めたうえで「ノートにはきちんと答えが書けていたね」「正しい姿勢で授業が聞けていたね」などと、違う視点から子どもを褒めると、子どもは自信がつき「もっと頑張って授業を受けよう」と思えるそう。自信がつくことで、やがて手を挙げて発言できるようにもなっていきます。
●失敗や間違いを責めない
前出の中井氏は、学校の授業について次のように述べています。
教員は、授業中、みんなで協力し合い、よいところを伸ばし合う雰囲気をつくろうと努力しています。誰かが間違ったことは、クラス内で共有して、みんなで理解できればよいのです。
(引用元:ベネッセ教育情報サイト|学校と子どものことがよくわかる!授業参観のチェックポイント【後編】)