コミュニケーション能力が高い子どもは、家族との会話が多かった! その理由は――
教育ジャーナリストの斎藤剛史氏は、現代の子どもたちのコミュニケーション能力について、「良好な対人関係をつくる能力が低下している」という “否定的な見方” がある一方で、「周囲の人間関係を的確に把握して、それに自分を合わせるなど高い能力がある」という “肯定的な見方” もあるとしています。
しかし、全体的なコミュニケーション能力はやはり低くなっているようです。
ただ、今時の子どもたちには、仲間同士では必要以上に気を使うのに対して、大人など異世代や仲間以外に対する人間関係には無関心という傾向もあるように思われます。いずれにしても、昔に比べれば、全体的なコミュニケーション能力は低くなったと言っても過言ではないでしょう。
(引用元:ベネッセ教育情報|就職も左右!?「コミュニケーション能力」は家庭から)
「やばい」「うざい」「きもい」などの無思慮な短い言葉でやりとりを許し合える身近な関係から一歩外へ出た途端、お互いの言葉が足りないことで、子どもたちの間にトラブルが生じていると考えられます。
コミュニケーション能力は就職までも左右する
学校生活でのトラブルだけでなく、社会人生活、とりわけその第一歩となる就職にもコミュニケーション能力は大きく影響を及ぼします。
全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)が2009(平成21)年秋に実施した「学生生活実態調査」によると、以下の特徴がある学生ほど、就職内定率が高いことがわかりました。
- 目上の人との会話が得意
- 家族との会話が多い
- 友人の数が多い
- リーダー経験がある
- 周囲の意見を尊重できる
幅広い人間関係を形成して、自分から積極的に働きかけ、周囲に共感できること、つまりコミュニケーション能力の高さは、就職活動の結果までも左右するわけです。
また、『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』の著者であり、現役東大生の西岡壱誠氏は、「友だちが多いヤツが東大に合格する」と話しており、“勉強に限らずさまざまな面で活躍している、成長スピードの速い人”の 共通点として、以下のことを挙げています。
どんなに意見が違う人の話でも、話を遮るのではなく「いったんは聞いてみよう」という姿勢を持っている。そして、そのなかからなにかを得ようとしているように思います。
(引用元:Study Hacker|現役東大生が「友だちが多いヤツが東大に合格する」