勉強への集中力、学びへの興味を引き出す「片付けテク」を、収納カウンセラーが伝授!
モノがあふれたら、子どもに「捨てる」ことを教えるチャンス
一度は部屋をきれいにしてモノの指定席を作ったとしても、新しくおもちゃを買ったり、小学生になって教科書や道具が増えたり、ライフイベントを重ねたりすることによって、家の中のモノはどんどん増えていきます。
おもちゃなどの持ち物が増えたときには、ぜひ子どもと一緒にモノの取捨選択をしてみてください。「このスペースに置けるぶんしかおもちゃを持てないから、ここに入るだけのものを選びなさい」と子どもに考えさせ、捨てるということを教えてあげるのです。
3歳の子どもでも、「これはいる、これはいらない」と意外にもちゃんと考えて仕分けしていくもの。むしろ親御さんのほうが、思い出に引きずられてなかなか捨てられないことが多いようです。
その過程で子どもは、「これがなぜ大切なの?」と親が思うようなモノを残すと言ったり、大切にしていたはずのモノを捨てる選択をしたりするかもしれませんが、そこは子ども本人の意思を尊重しつつ、必要に応じてアドバイスをしましょう。子どもは、自分でモノを取捨選択することで持ち物を把握し、自分で管理しているという意識を持つことができるのです。
片付けは、子どもの生きる力を伸ばす
最後にお伝えしたいのは、「片付けは、自立への道である」ということです。
片付けを子どものころに覚えないと、できないまま大人になってしまいます。大人になるとモノの管理だけでなく、時間の管理、お金の管理もしなければなりません。モノの管理ができない人が、時間やお金の管理までできるでしょうか?
家も時間もお金もキャパシティが決まっています。その中でどうやりくりするかが生きる知恵であるということは、大人の親御さんであれば十分に実感していることだと思います。片付けの習慣は、そういった管理すべて、つまり「生きる力」につながっているのです。
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片付けには、子どもの集中力や知的好奇心を高めるほか、さまざまな教育的効果があります。そうとわかれば、いつまでも家の中を散らかしておくわけにはいきませんね。
まずは、モノの指定席を決めるところから。飯田先生のお話をヒントに、ぜひ親子で一緒に片付けの習慣づくりにチャレンジしてみませんか。
『頭のよい子が育つ片づけ術』
飯田久恵 著/学陽書房(2009)
■ 収納カウンセラー・飯田久恵先生 インタビュー記事一覧
第1回:子どもがモノを散らかしてばかりなのは、親が「○○」