子育て情報『勉強時間は短いほうが効果アリ? 科学的データから導き出された超効率的な自宅学習法』

勉強時間は短いほうが効果アリ? 科学的データから導き出された超効率的な自宅学習法

まずは、お子さまと一緒に「目標」を考え、学習計画を立ててみてください。

学びノベーション4-1


自宅は算数の学びにあふれている!

前述した「時間」「体調」「目標」の3つを意識するほかに、自宅だからこそできることもたくさんあります。ここでは肩の力を抜いて、自宅にあるもので気軽にできる算数学習をご紹介したいと思います。

たとえば、時計。当然、ほとんどのおうちに時計はあると思いますし、子どもも日常的に時計を読んでいるでしょう。普段の生活に大きく関わるこの単元は、ドリルを使って学習するより、自宅の時計を使って、実体験として学んだほうが身につきやすいと私は考えます。しかも、「時計の読み方」は、多くの子どもがつまずきやすい単元のひとつ。つまり、日常生活のなかで苦手な分野を得意にできるかもしれないのです。


「おやつは3時からなんだけど、あと何分で3時になるかな?」

こんな質問を子どもにしてみるのはどうでしょう。おやつの時間は、子どもにとって楽しみな時間。そんな楽しい時間に、子ども自身の生活とリンクさせて時計の読み方を学習してもらうのです。

ほかにも、ホールケーキを等分するときに「角度」について考えたり、料理の調味料の配合で「比」について考えたりすることもできます。

「このケーキを3人で分けるときって、1人分の角度は何度になるかな?」(角度)
「30度ずつ、このケーキを分けたら、何人分のケーキができるかな?」(角度)
「さとう、みりん、しょうゆを2:1:2で混ぜるとき、さとうが10グラムだったら他の調味料の量はどうなるかな?」(比)
「レモンジュースとお酢を4:1で混ぜたソースを100グラム作りたいんだけど、それぞれ何グラムずつ入れればいいかな?」(比)

そう、自宅は算数学習のきっかけにあふれているのです。このように、生活のなかで具体的に理解することで、抽象的でわかりにくかった数の世界が身近になり、算数という科目がもっと好きになるかもしれません。特別な教材がなくても簡単にできる算数の自宅学習、ぜひ取り入れてみてください。

次回は、iPadを使った新しい暗算学習法「そろタッチ」を開発された株式会社Digikaの社長、橋本恭伸さんとの対談を掲載する予定です。
お楽しみに。

『10億件の学習データが教える 理系が得意な子の育て方』
今木智隆 著/文響社(2019)
勉強時間は短いほうが効果アリ? 科学的データから導き出された超効率的な自宅学習法


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