ドリルを解くより効果的! 子どもの計算力を鍛える超簡単な方法
おうちの方が周囲に向かって「うちの子は算数が全然できなくて……」などと言っているのを聞くと、子どもはそれを文字通り受け取って、やる気をなくしてしまうでしょう。
逆に、算数ができるという確信がなくても、いいところを見つけてほめることはプラスになります。「数字に強いね」「計算が得意だね」「図形はなんでもできちゃうね」など、子どもの「得意」を見つけて、どんどん伝えてあげましょう。子どもは素直ですから、「自分は算数が得意なんだ!」と思うようになり、前向きに勉強に取り組んでくれるはずです。
多様化する社会で「人生の選択肢」を広げるために
「算数への苦手意識をなくし、理系を自由に選択できること」は、子どもにとって大きなアドバンテージになります。具体的な話をしましょう。まずひとつ、理系と文系では年収に格差があります。少し古い数字になりますが、独立行政法人経済産業研究所が発表した2011年の統計によると、文系出身者と理系出身者の平均年収(男性)は以下のとおりでした。
文系出身者の平均年収:559.02万円(平均年齢46.09歳)
理系出身者の平均年収:600.99万円(平均年齢46.19歳)
単純に比較すると、理系出身であるだけで約40万円も年収が高くなります。「さまざまな分野・経済状況において日本より10年先に進んでいる」と言われるアメリカでは、その差はさらに顕著で、文系と理系の年収格差は平均8,000(80万円)ドルにのぼります。おそらく日本でも今後、こうした格差はさらにはっきりしてくることでしょう。
そして、もうひとつ。職業選択の幅が広がることも理系のアドバンテージです。文系職は幅広いとは言っても、現代日本の求人は、理系職のほうが引く手あまたです。前回もお話ししたように、IT関連の人材は常に不足していますし、不足しているということは、年収を上げるチャンスも多くなります。特に、就活で「差を感じた」という声が聞かれるのが、女性です。
理系女子、いわゆる「リケジョ」の人気は高く、多くの企業が優秀な人材を求めています。とりわけ多くの女性が活躍しているのが、食品開発や、化粧品などの化学製品の開発分野です。女性は、味覚や嗅覚に対して非常に敏感だと言われています。そのため、シャンプーや石鹸の香りなどの微妙な差異をつくり出すことには、男性よりも女性のほうが適しているのです。男性にはそのような繊細さがない人が多いため、味や香りの微妙な差異が勝負となる開発分野では、女性の人材が求められています。