2歳? 4歳? 6歳? 子どもの年齢別・添い寝からひとり寝への移行ポイント
子どもがひとり寝を始めるタイミングは、家庭の方針や住宅事情によりさまざまです。とはいえ、お友だちのママから「うちの子はもうひとりで寝てるよ」と聞くと、「うちもそろそろ……」と焦る気持ちが出てくる親御さんも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、「子どもと一緒に寝るのはいつまで?」という疑問について、専門家の意見を交えながら考えていきます。
生後すぐから親子別室。欧米と日本はこんなに違う
親子の寝室事情について、日本と欧米ではかなり異なるということがよく指摘されます。2017年にオランダの研究チームが世界の母子のベッドシェア(添い寝)に関する論文を出していますが、それによると日本では、乳幼児期の54.4%がベッドシェアであると報告されています。一方欧米では、アメリカ(23.0%)、ドイツ(8.9%)、イギリス(7.1%)、イタリア(6.4%)とベッドシェア率は低いようです。この結果からも、実際に欧米では親子別室で就寝する傾向が強いことがわかります。*1
教育研究家の征矢里沙氏は、日本と欧米における親子の就寝環境について、「欧米は歴史的に『自立』や『個人』を重視する文化。
一方日本は、親子、特に母子が密接に関わって育児をするという伝統的な習慣があることが大きい」と、文化や価値観の違いが影響していると指摘しています。*2
もちろんそれ以外にも、各国の住環境の違いや夫婦のあり方などさまざまな要因が複雑に絡み合っているため、一概にどちらが正しいとは断言できないでしょう。また、部屋数やきょうだいの人数など、各家庭の事情はそれぞれ異なるので、添い寝の習慣とひとり寝への移行時期に正解はありません。
添い寝は授乳など夜のお世話がスムーズにできる点や、子どもの異変に気づきやすい点からも親が安心できる反面、頻繁に目がさめることで眠りが浅くなり、慢性的な睡眠不足につながる可能性も。一方ひとり寝は、大人の時間がとれてぐっすり眠れるものの、別室まで子どもの様子を見に行ったりお世話をしに行ったりするのが大変だと感じることもあり、どちらも一長一短であるでしょう。
次項では、専門家の意見をもとに「子どもと一緒に寝る時期とひとり寝のタイミング」についていくつか提案しています。子どものタイプや親の意向をふまえつつ、家族みんなが快適に就寝できる方法を見つけてください。