【チェックリストつき】ほめられ中毒から子どもを守る! 自信を育む4つのほめ方
「お母さん、見て見て!」
遊び終わったおもちゃを片付けながら、わが子が誇らしげに振り返ります。そんなとき、あなたならなんと声をかけますか?
「えらいね!」 「すごーい!」 「賢いね!」
私たち親は、わが子の成長を喜び、その気持ちを言葉にして伝えたいと思うもの。「子どもをほめて伸ばそう」という考え方は、いまや子育ての基本とされています。子育て書やネットの記事でも、「子どもの自己肯定感を高めるためにほめましょう」「たくさんほめて、やる気を引き出しましょう」といったアドバイスがあふれています。
でも時々、こんな不安がよぎることはありませんか?
「これって、ほめすぎかな……」 「いつも同じ言葉になってしまう」 「本当にこれでいいのかな」
じつは最近、教育現場から気になる報告が上がってきています。それは「ほめられることに依存的な子どもが増えている」という声です。教師たちの間では「ほめられ中毒」という言葉さえ聞かれるようになってきました。
今回は、子どもの心理に詳しい専門家たちの知見をもとに、「効果的なほめ方」について一緒に考えていきましょう。
記事の最後に、「正しいほめ方」をまとめました。ぜひ参考になさってください。
「ほめられ中毒」の子どもが増えている!?
ノンフィクション作家の石井光太氏による著書『ルポ スマホ育児が子どもを壊す』(新潮社)では、「ホメてホメて症候群」とも呼べる子どもたちの増加が教師たちを悩ませている現実に警鐘を鳴らしています。
具体的には、休み時間のたびに教員のところへやってきては、「こんなことできるんだよ」など繰り返し言ってきて、「すごいね」「えらいね」とほめてもらわなければ気がすまない子どもが増えたのだと言います。もちろんこの程度なら、誰もがもっている承認欲求の一例とも言えるでしょう。
より深刻なのは、「この類の子どもたちは、極端に甘えたがりな一方で、何もしないでほめてもらおうとする傾向がある」ということ。つまり、ほめられること自体が目的になっており、なかにはクラスメイトを貶めることでほめてもらおうとする子もいるのだと言います。友だちのミスを告げ口するだけにとどまらず、その先の「友だちの悪いところに気づいた自分を認めてほしい。
ほめてほしい」という気持ちが高まり、際限なくほめてもらいたがるのです。*1
これは決して極端な例ではありません。