「逆効果だらけ。親に口うるさく言われる子どもの気持ち」
不安と甘えたい気持ちが複雑に絡み合って、わざとやるんだ。「何でママは怒ってばかりいるの?ボクのこと嫌いになっちゃったの?本当は甘えたいのに」ってさ。
ママ:子どもも大人並みに複雑な感情を抱えるのね〜
K:だってボク、もう5歳だよ?プライドだってあるよ、自分としてのプライド、男としてのプライド、年長としてのプライド、お兄ちゃんとしてのプライド…。強がったり、素直になれないときだってあるし。
ママ:子どもは小さい大人なのね。
言うことを聞いても自立には繋がらない
K:あとね、口うるさく言われると「言われている内容」なんか、どうでも良くなっちゃうんだよね。「テレビを見すぎている」ことよりも、「ママに口うるさく怒られている」ことが頭に残る。それにイライラして忘れて、また同じことをしちゃったり。
ママ:それって、「感情的に怒られる」のと一緒ね。感情的に怒られると、「怖い」ことしか頭になくて、怒られている内容が飛んじゃうのよね。
K:そうなんだよ。だから「口うるさく怒る」のって、あんまり意味ないんだ。結局言うことを聞いたとしても、「やらされた感や支配された感覚」しか感じないんだよ。いつまでも不満が残るだけで、自立には繋がらないんだ。
ママ:なるほど、実はママもいい気がしなかったのよ。うるさく言って言うこと聞かせても、何だかモヤモヤしていて。じゃあ、どうすればいいの?
子どもを変えるより、親が変わる
K:まず、口うるさく言わないことだね。
ママ:だってそうしたら、どんどん不健康になるし、困ることばかりよ。
K:ママはボクのことを信じてないんだね。ボクは「ダメなことしかやらない子」だと思われてるんだ。口うるさく言われることで、それも伝わってるよ。
同じことをやるにしても、気分の差は大きいよ。たとえば「勉強をする」にしても、「口うるさく言われて勉強する」と、中身も入ってこない。でも、「楽しみながら勉強する」のはどう?中身も入ってくるし、もっともっと勉強したくなるんだ。
ママ:つまり、「やりたい気持ちになるように導く」ことね。
K:そうさ。テレビの見過ぎだってさ、テレビより楽しいことがないんだよ。子どもも複雑ではあるけど、単純だ。ただ「面白いことがしたい」だけなんだよ。
ママ:具体的にどうしたら、子どもが動いてくれるのかしら?
K:子どもが1番好きなのは誰?
ママ:ママとパパね。