寂しくてムリかも!? 現役ママたちが“卒母”によせる思い3つ
夢はマンタを見ること。そう思うと、卒母も少し怖くなくなってきましたね』(50代女性/主婦/娘は17歳)
●(2)「卒母」だけっておかしくない?……Bさんの話
一方のBさんは、卒母について尋ねると苦笑いを浮かべました。息子さんは23歳、大学卒業後は自宅から会社へ通勤しています。
『ウチは全然ダメですね。というのも、子どもが出ていく気配が全くないんですよ。卒母って最近もてはやされてるし、「卒母できない母は過保護なダメ親」っていう風潮になってますよね。でも、なんで母親にだけ卒業を押し付けるんですか?子ども側にも「卒子」 してもらわらないと、卒母なんてとても無理ですよ』(50代女性/パート/息子は社会人)
Bさんの言うことはもっともです。
「卒母」という言葉はとてもキャッチー。
便利に使うことができるため、メディアで一気に拡散された感があります。
でも、育てること・育てられることから卒業していくのは母親だけではないはず。父親、そして子ども自身の存在を無視し、母にだけ卒業を求めることは不自然極まりないですね。
また、Bさんは息子さんが就職活動をするとき、内定が出た会社から「本当にウチにお子さんを就職させるのか」という確認を取られたそうです。
その確認は本格的なもので、会社が用意した書類に署名と捺印を求められました。
なぜ親がそこまでやらなければならないのか疑問に思いつつも、その書類を提出しないと就職が決定しないと息子さんに言われて署名したBさん。
卒母を阻んでいるのは、母親のエゴだけではないのかも……この話を聞いてそう感じました。
●(3)巣立ちの寂しさは実母が救ってくれた……Cさんの話
最後に紹介するのはこちら。
既に子どもを巣立たせたCさんのお話です。
『不思議なもので、子どもはそのときがくると一瞬にしてサッと離れていくんですよね。当時子どもは18歳。独立するにはまだ早い、物事の良し悪しもわからないし、生活力だってない。間違ったことをしたり、騙されたりしないか……そう思うと、不安や寂しさでおかしくなりそうでした。
そのとき、私の実母が「あんたも同じだったよ」 って言ってくれたんです。そして、私がひとり暮らしをするために家を出た日のことを話してくれました。私が出ていった後、母は私の部屋の前に座り込んで、遅くまではらはら泣いていたんだそうです。
そんな話、いままで一度も聞いたことがなかったのですごくびっくりしました。