放置じゃ絶対治らない!? “引きこもり”が男性に多いワケと抜け出す方法
“ひきこもる人たちの緩い共同体を作る”ことが引きこもり治療の最も有効な方法であるという事実は、引きこもりの人たちに異性との関係が生まれる機会や恋愛経験の機会を提供することが引きこもり治療の一方法だということでもあります。
ただ同時に、引きこもりの人たちに持ってもらいたい欲望は恋愛に関する欲望だけではなく、興味の持てること何でもいいのだろうとも思うのです。
前述の『あしたの風クリニック』では引きこもりの若者同士が出会い、理解し合い、親密になるきっかけを提供するために“ひきこもりデイケア”の活動を続けています。
その活動の本当の目的は、デイケア後に彼ら同士が食事をしたり飲み会をやったりしたい“欲望”を抱くところにあるといいます。
そしてその段階までもってこれれば、引きこもり治療はかなりの程度まで功を奏したと言うことができるのではないでしょうか。
【参考文献】
・『社会的ひきこもり―終わらない思春期』斎藤環・著
【参考リンク】
・ひきこもりの治療 | あしたの風クリニック(http://www.sofu.or.jp/hikikomoripage.html)
●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)