子育て情報『養育費はもらえナイ? 元夫の悪口が偶然広まった場合は名誉毀損になるか』

養育費はもらえナイ? 元夫の悪口が偶然広まった場合は名誉毀損になるか

養育費はもらえナイ? 元夫の悪口が偶然広まった場合は名誉毀損になるか

【ママからのご相談】
半年前に夫と離婚し、他県に引っ越して5歳と3歳の娘の3人で新しい生活を始めました。夫はお酒を飲んで私に暴力をふるう上に、家にお金も入れず浮気相手の部屋に入り浸るような男でした。

私が新しく入った会社は女性が多く、離婚の話などを親身になって聞いてくれ、思わず元夫の話を詳細にしてしまいました。すると、偶然にも夫と同じ大学だった先輩がおり、その話がOB会などでも大きな話題になったそうなのです。

先日、元夫から「名誉棄損で訴える」「誠意のある謝罪がない限り、子どもの養育費も今後一切払わない」という怒り狂ったメールが届き、着信もひっきりなしにあって恐怖を感じています。

確かにプライベートな内容を話してしまったのは事実ですが、会社の同僚という限られた人にしか話していませんし、名誉棄損だなんて大げさではないでしょうか。

もしも名誉棄損になるとすると、子どもの養育費がもらえなくなることはあるのでしょうか?

目次 たとえ名誉棄損が成立したとしても、養育費には関係ありませんそもそも、『名誉棄損』とは?今回は名誉棄損になる?養育費を払わないなんてあり?まとめ

●A. たとえ名誉棄損が成立したとしても、養育費には関係ありません

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の篠田恵里香です。


●そもそも、『名誉棄損』とは?

『名誉毀損』とは、『人の社会的な評価を下げるような事実を公然と適示すること』とされています。

簡単に言うと、“世間一般からその人に対して与えられている評価を下げるような事実を、口外したり、ネットに書き込んだり、出版報道したりすることによって、不特定多数の人間に知れ渡ってしまう 状態を作り出す”行為が、名誉棄損に該当することになります。

公職に就く人間に対しては基本的に真実を述べている場合は名誉棄損に該当しない等の一部の例外がありますが、一般的に、個人対個人の関係においては、上記のような行為をすると名誉棄損に当たる可能性が出てきます。

名誉棄損が成立するかどうかについて注意したいのは、「名誉毀損」=「ウソの情報をばらまかれて名誉を棄損されたこと」とイメージされる方が多いのですが、たとえ真実であっても名誉を棄損するような事実を公表すれば、名誉棄損に当たる ということです。たとえば、その人の前科等であっても、「あの人は窃盗罪の前科がある」

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