ついカッとして叩く!? 子どもに手をあげそうになった時の応急処置3つ
わが子の幸せを願うなら叩いてはいけない。
とはいえ、どう対処すれば“今このときの怒り”に関して子どもに手をあげずに済むのでしょうか?
まず、“つい叩きたくなったとき”の対策を挙げますが、これらはあくまで応急処置であり、根本治療ではありません。
●(1)別の部屋へ行き子どもから離れる
カッとしていまにも子どもを殴りそうになったとき、ドア一枚隔ててでも構わないので、とにかく子どもとお互いの姿が見えなくなるところに移動します。
住宅事情にもよると思いますが、トイレや浴室などでももちろんOK です。
もし振り上げた手のおさまりがつかなかったら、けがをしない程度にクッションなどを殴るのもいいでしょう。
物に八つ当たりする姿を子どもに見せるのはNGですが、離れてならスッキリするまでやってください。
発散したら、(2)でも説明しますが深呼吸して心を落ち着けます。
子どもが心配しても、ドアを叩いても、危険がない限りひとりの空間をキープして放っておきます。
「もう叩かなくて済みそう」「今なら落ち着いて話せそう」と思ったら、子どもの元に戻って冷静に叱ります。
この方法は筆者も実行したことがあるのですが、意外なことに大声で叱るよりも子どもが大人しくなりました 。
“ママが叩かずに向こうへ行ってしまって出てこない”という状況が「自分は大変なことをしてしまったのでは?」という気づきのきっかけになったようです。
ちなみに、家の外に飛び出して子どもだけにするのは危険ですし、「ママに捨てられた」という誤解を与えてしまい逆効果なので避けてください。
●(2)深呼吸する
その場でも、子どもから離れても構いません。両手を大きく広げて、落ち着くまで腹式呼吸を繰り返します。
焦らず、自分の気持ちが落ち着くまでゆっくり行いましょう。これは単なる“気の持ちよう”ではなく、医学的根拠があるものです。
腹式呼吸は下腹部を意識して動かす呼吸ですが、正しく行うと横隔膜の動きが活発になり、血流の促進 、自律神経の正常化 につながるのです。
育児中は自分の時間も持てないため、心身のメンテナンスが行き届かずいら立つことが多いものです。深呼吸は、この不調を手っ取り早く和らげるテクニックです。
これもじつは筆者は実行済みですが、子どもの目の前で行うとなぜか大笑いされてしまい、なぜ怒っていたのかお互いよく分からなくなって複雑な気持ちでした。