メリットだけじゃない? 『親子断絶防止法案』の特徴と懸念されるリスク
場合によっては、親子の命に関わる危険さえあります。
代表的なのは、“夫(妻)の虐待やDVが原因で離婚した”ような場合です。
虐待やDVが原因で離婚をしたような場合、この法案が通ってしまえば、その虐待やDVから、子どもや自分の身を守ることが困難になってしまう場合があります。
またDVで逃げているにもかかわらず、“連れ去り”と言われてしまうリスクも増大するでしょう。
筆者の知人である、とある20代のシングルマザーは、『養育費も入れないDV(元)夫が、好きなときに会って好きなときに遊んで、“楽しいとこどり育児” するための法案じゃない?』というメッセージをくれました。
どちらの親とも頻繁に会えるというのは、それを望む子どもにとっては大切な権利です。
しかしその権利は、現状でも必ずしも叶えられないわけではありません。権利の保護は、リスクをできる限り起こさない方法で行われて欲しいです。
●家庭生活の“リスクが上がる法案・改定案”は、ほかにも……
『親子断絶防止法案』のほかにも、私たち一人ひとりの“家族”に影響があり、またリスクも含まれるような法案・改定案がいま、持ち上がっています。
『家庭教育支援法 』と憲法24条 の改定については、たびたびニュースにもなりますので、気にされている方も多いかと思います。
一見して“いいもの”に思われても、少し考えてみれば「リスクがいっぱい!」なものは、たくさんあります。
法案のメリットにも目を向けつつ、リスクについてもしっかりと見定めていきたいですね。
【参考リンク】
・親子断絶防止法 全国連絡会(http://oyako-law.org/)
・家庭教育支援の推進に関する検討委員会 | 文部科学省(http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/katei/1306958.htm)
●ライター/佐原チハル(フリーライター)
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)