【速く走る方法】速く走るフォームを身につけるコツ、トレーニング方法とは|動画で解説
とくに、『浮き指』と呼ばれる、足の指が浮いてしまい、地面をつかむことができない子が増えていて、その数は実に9割以上と言われています」
足の指はトレーニングをすることで、効果的に動かすことができるようになります。足の指を使ってじゃんけんをしたり、タオルを足の指でつかんで引っ張るなど、毎日繰り返すことで動くようになるので、ぜひやってみてください。
地面からのエネルギーを受けて進んで行くときの理想的な走る姿勢は、肩とひざ、拇指球(足の裏の親指の付け根)が同じラインにあること。そして、力まずに肩の位置を固定し、ひじの角度を90度に曲げて走ります。
「足の裏が地面と接地する際の、足首の角度変化は最小限にとどめましょう。加えて、膝が屈曲しないように気をつけてください。ひざと足首をロックして、角度の変化を最小限に抑えることにより、接地時間が短くなり、スピードアップにつながります。そして足をひざから上げることでストライドが広がり、地面を押す力も増していきます」
足首がぐにゃぐにゃしていたり、ひざを必要以上に曲げると、地面反力を吸収してしまい、前に進むエネルギーへと変換する効率が悪くなってしまうので気をつけましょう。
「そして、より大きな地面反力得るために、全身をひとつのかたまりにするイメージを持ってください。いわゆる『全身をパックする』状態です。全身の筋肉を同調させることが、速く走るためのポイントになります」
ここまでが、走るスピードをアップさせるための体の動かし方です。
■方向転換のスピードを上げる
次に、「方向転換のスピード」について、説明してもらいました。「方向転換の動きと直線のスプリントの違いは、3つあります。それが、1:接地の仕方、2:姿勢(体勢)、3:パワーポジションです」
接地するときは、足の指の付け根ではなく、親指の下にある拇指球から土踏まずによってできる、足裏の内側のアーチで地面を押します。
「方向転換するときに、直線の動きと同じ足裏の場所(足の指の付け根)で接地すると、ひざが曲がってしまい、動きにタメができてしまいます。その結果、方向転換に時間がかかり、スピードが遅くなってしまうので、足裏の内側で接地するようにしましょう」
足裏の内側のアーチで地面を押し、地面反力を得るためには、半身(はんみ)の姿勢もポイントになります。
ひざをロックした状態にし、上半身を肩ひとつ分正対させることで、骨盤を素早くひねることができ、足を踏み変えることで左右どちらにも動きやすくなります。