ドリブルは好きだけど仲間との協力が苦手なU-6世代、この年齢は個人技の習得が優先?
■「パスした方がいい理由」を見つけられるように導く
サッカープレーパークでは、小学1年生から中学1年生まで一緒にサッカーをします。ある日のこと。小学1年生でドリブルばかりする子がいました。サッカーの初心者では当然です。
そこで止めて、私はみんなに声をかけました。
「ねえ、君さ、自分の味方がだれか理解していますか?えっと、この子の味方の人?」
周りにいた子が一斉に手を挙げました。
「ほら、こんなにいるよ」
ドリブルをしていた6歳の小学1年生に尋ねます。
「君はドリブルしていたね。
コーチが前にいたね。右のほうに味方がいるよね。ドリブルをしていた君は、コーチにボールをとられたね。どう?味方にパスする?ドリブルする?どっちのほうがいいと思う?」
すると、次にボールをもったとき、その子はドリブルをしながら周りを見たのです。パスもするようになりました。
このように頭で理解をさせるのが非常に大切です。コーチの方は子どもたちに「パスしろ!」と言いますが、どうしてパスしたほうがいいのかを子どもたちは理解していません。
「ああ、だからパスしたほうがいいんだ!」と子どもたちが納得できるように、その答えを自分で見つけられるような指導をコーチのほうもしていません。
そういった指導でも、もし子どもがパスしたとしたら、それはパスをしないと怒られてしまうからだと私は思います。
私の孫はいま小学3年生です。先日、通っているサッカースクールの子たちでチームを作って大会に出ました。全員顔見知りではなく、互いに恥ずかしがっていました。孫は特に内気な子で、コーチにベンチから大声で名前を呼ばれるとびっくりしてミスをしてしまいます。ほとんどがポジションが悪くて失敗するのですが、それが重なるとどんどん下を向いていきます。
その大会の後、私のプレーパークにもやってきました。私は子どもたちに「ナイス」「お、いいね」とほめることしかしないので、帰宅後に「今日はいっぱいほめられて楽しかった」と母親である私の娘に言ったそうです。
リラックスして楽しくプレーしていれば、いいプレーはたくさん出て来るようになります。
■褒めながらプレーの幅を広げていく声かけ
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
ご相談者様いわく「協力し合うプレーなどがまだまだ苦手」とのことですが、少しでもみんなで協力してできたことがあったらほめてください。