2021年2月12日 17:59
8人制から11人制への移行。幅とスペースの使い方が分かってない子たちにどう教えればいい?
も狭くします。
コートは11人制とそんなには変わらないうえに、9から11と2人しか増えないので、やるべきことはほぼ変わりません。パスもちゃんとつながります。9人制の前は7人なので、そこも同じようにスムーズです。
■味方同士の距離感を保つようにトレーニングする
一方の日本では、少年サッカーの8人制が大人のコートの半分サイズになります。大人コートで2面とれて、ゴールも小さいわけです。ところが、11人制になると、コートのサイズが倍になる。練習の中で成り立ちを理解しプレーしてきたのなら問題ないのですが、クローズドスキルが多くなってしまうような練習が多かったのなら、なかなかうまくいかないかもしれません。
そうならないためには、8人制で味方同士の距離感を保つようトレーニングする必要があります。例えば、守備。サッカーの世界でいう「アコーディオン」のように、味方との距離が長くなったり、短くなったりするのはよくありません。選手間の距離が伸びるとスペースができて、そこを相手に使われてしまいます。つまり、コンパクトにポジションを取る。これを少年の間に身につけてもらわなくてはいけません。
逆に、攻撃では広がって、スペースを生むことが需要です。幅と深さを理解させてあげることです。
攻撃では広がって、ボールを奪われたら広がらずにコンパクトに守る。これを8人制でも伝えていきます。
■今のやり方は中学に行く前の「塾」のようなもの。先取授業する必要なし
ただ、いただいたご相談では、もっと大きな問題があるような気がします。11人制に備える練習が、中学に行く前の塾のように見えるのです。
そもそも、子どもたちの成長は時間がかかるし、個々でその速度も異なります。大人はそこを理解したうえで、子どもが自由に自分から様々なものを学び取っていく環境を用意するのが最も重要な役割です。
どう考えたほうがいいと思う?などと、常に問いかける。
例えば試合で、スペースが生まれてしまい、そこを使われて失点したり、ゲームを支配される。そんな体験はすべきです。そのような失敗をしなければ、自分でどうしたらいいかを考える経験ができません。すべて一から十まで教え込んで、成功させるばかりでは、彼らが知らないことがでてきたときに、どうしたらいいかを考える力を養えません。転ばぬ先の杖を立てては、足腰が鍛えられないのです。
まずは、6年生ならば、8人制のサイズの幅と深さのトレーニングをやってください。