子育て情報『昭和の高圧的な指導から脱却すべき。益子直美さんが「監督が怒ってはいけない」大会を開催する理由』

2021年5月11日 13:04

昭和の高圧的な指導から脱却すべき。益子直美さんが「監督が怒ってはいけない」大会を開催する理由

でも、そこから得たものがあったかというと、何の学びにもなっていません。自己効力感や自己肯定感なども含めて、『自分に自信を持てるようになる』ことは、自分で決めた目標に向かって継続的に取り組んで、クリアしたときに得られる『自分にもできるんだ』という気持ちだと思います。人から怒られ、否定され与えられたことができるようになったからといって、私の場合はそれが自信につながることはありませんでした」

■「監督が怒らない」から子どもたちもチャレンジするようになる

益子さんはそのような想いから「監督が怒らない」をテーマにした益子直美カップを開催し、「どんどんチャレンジしよう」「子どもがミスをしても、指導者は怒らないように」というメッセージを発信しています。

「益子カップに来る子どもたちは『どんなプレーをしても怒られないから楽しい。いつもならミスをするかもしれないから捕りに行かないボールでも、チャレンジしてみたら捕れるようになった』と、うれしそうに話してくれます」

サッカー界には「ボトムアップ」をベースとした指導で子どもたちを伸ばしているクラブも増えてきましたが、バレー界はまだまだ大人主体で、高圧的な指導が残っているそうです。

益子さんは「バレーだけでなく、サッカーや野球など、他のスポーツの方々とも協力して、子どもたちの主体性を伸ばす取り組みを広げていきたい」とビジョンを話してくれました。

次回の記事では、益子カップでのエピソードを紹介していきます。

昭和の高圧的な指導から脱却すべき。益子直美さんが「監督が怒ってはいけない」大会を開催する理由

益子直美(ますこなおみ)
東京都生まれ。
中学入学と同時にバレーボールを始め、高校は地元の共栄学園に進学。春高バレーで準優勝し、3年生の時に全日本メンバー入り。1980年代後半から1990年代前半の女子バレーボール界を席巻した。卒業後はイトーヨーカドーに入団。全日本メンバーとして世界選手権2回、W杯に出場。現在はタレント、スポーツキャスターなど幅広く活動中。2019年にはどうしたら怒りや感情をコントロールできるのかを学ぶ「アンガーマネジメント」の資格を取得し、益子直美カップなどでも指導者に向け講習会を開催している。

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