えこひいきするなどコーチに不信感。移籍させたい問題
■まずは息子さんに、コーチのことをどう思うか聞いてみよう
さて、当然ではありますが、移籍する、しないの二つの選択肢になります。ただし、決めるのは息子さんだということは忘れないでください。お母さんに嫌悪感や不信感があっても、息子さんがどう感じているのでしょうか。そこがこの相談文ではわかりません。
もし、息子さんに確認していないのであれば、まずは息子さんに「コーチのこと、どう思っているの?」と尋ねてみましょう。お母さんの意見は言わず、ひたすら息子さんの話に耳を傾けてください。
一番は、レギュラーを外されたことをどう感じているのか。
・何が理由だと思っているのか。
・納得して、前向きに頑張ろうと思っているのか。
・今のチームにいたいのか、いたくないのか。
そんな対話の中で、もし息子さんが「お母さんはどう思うの?」と尋ねてきたら、「お母さんは、ちょっと嫌だなと思っている」というふうに、あくまでお母さんの考えとして伝えてください。お母さんの主観ではなく、「コーチとして失格」とか「どうかと思う」のように一般論としてコーチを否定しないようにしてください。
■移籍する、しないの決断を性急に進めないこと
逆に、息子さんが何も尋ねてこなければ、お母さんの意見は飲み込んでください。9歳ですから、小学3年生か、4年生ですね。仲間や大人がどんな人かというところも、子どもなりに少しずつ理解していくと思います。ことを性急に進めないことが肝要です。
お子さんが仮に「コーチはイマイチだなあ」「嫌だなあ」と感じていたとしても、慣れ親しんだ仲間がいる今のチームを離れがたいと思っているかもしれません。ある少年野球の調査で子どもに野球をしている理由を尋ねると、一番多かった答えは「仲良しの友達がいるから」と答えています。
それと同様に、息子さんにサッカーが好きだという気持ちとともに、仲間といることの楽しさを感じていることでしょう。そこをお母さんの気持ちだけで引きはがすのは、いいことではありません。あくまでも、息子さん自身の判断で決めるべきです。
それとは逆に、お子さんにチームに対しての愛着が小さく、息子さん自身も不満を抱えているようであれば、移籍という方法もあることを伝えましょう。もし興味を示せば「自分で他に行きたいところを見つけておいでよ」と任せればいいと思います。
「ええ?僕が探すの?」