書き出すことで課題解決につながる! 指導者たちが実感するサカイクサッカーノートの効果とは
もしうまく伝わっていなければ『言い方を変えてみよう』『こっちの言葉を使ってみよう』など、スタッフ間で話し合いができるので、そこはメリットだと思います」
子どもたちのノートを見せてもらうと「おにぎり」などのキーワードが書かれていました。これは三角形を作るポジショニングのことで、そう書いてある子には、イメージがしっかりと伝わっていることがわかります。
「学年が上がるにつれて、自分でシュートを決めたり、ドリブルで相手を抜くのが楽しいところから、チームで課題を解決したり、チームとしてどううまくプレーするかに目が向き始めます。その中で、自分はどんなプレーをすればもっと活躍できるかを考えるために、ノートがあると、自分の取り組みやアイデアを振り返り、あのときはこうやっていたからうまくいったんだな。次はここを意識してみようなどのイメージが湧いてきます。その手助けをノートはしてくれると思います」
さらに菊池コーチは「ノートをしっかり書く子は、考えてプレーしている印象を受けます」と話します。
「プレーでミスをしたとしても『こういうことを考えてプレーしていたんだな』とノートを通じて意図がわかっていれば、僕としても指摘する必要はありません。むしろ『ナイスチャレンジ!』と声をかけます」
■ノートが親子の会話の糸口にも!親子の関係性をよくするのにも使える
ノートを書くことに対して、保護者の視点からもメリットを感じているようです。
「私にも子どもがいますが、『今日のサッカー、どうだった?』と聞いても『勝った』『楽しかった』など、短いコミュニケーションになりがちです。そこでノートを見ると、『2点取ったんだ』とか『こういうことがあったんだ』とわかるので、会話の糸口になります。それもメリットだと思います」
菊池コーチは「サッカーに行くときに、『ボールや水筒と一緒に、ノートも持っていこう』と、習慣になるといいと思います」と笑顔を見せます。
サカイクサッカーノートには、「はじめる前(練習前)に書こう」というページが左に、「終わったら書こう」というページが右側にあり、1つの見開きでセットになっています。練習前に書いた目標やポイントを確認したり「意識していたことはできたかな」と振り返ることができます。菊池コーチは、低学年の子には『見ましたよ』とコメントをして、高学年になるとより具体的に『どうすればいいか』をアドバイスしたり、子どもたちに考えさせるような投げかけをしていくそうです。