8人制では小さい子は使いにくい!? 11人制で輝ける子も。ワーチャレ上位監督が語る8人制をやりすぎる弊害とは
――準決勝は2-0からの逆転負けでしたが、内容は良かったと感じました。
杉野航監督そうですね。試合の入りも悪くなかったし、2点目追加点をとれたところも悪くなかった。ちょっとだけ気持ちが下がったというか、守りに入っちゃったところ、重心が下がったところから相手にズルズルと行かれたので......。サッカーの難しさを経験できましたね。
――ここまでの試合を振り返ってください。
杉野初戦試合を負けたところから、試合をやるごとに11人制にスムーズに移行していけています。勝ち上がれた結果、他のチームより試合数を多くさせてもらえて、この子らのジュニアユースにつながると思うので、1試合でも多くできるのはありがたいです。
この舞台(パナスタ)で真剣勝負をやらせてもらえるのは何よりだと思っています。
■8人制サッカーをやりすぎている
――11人制への準備期間はありましたか?
杉野全少と日程的にかぶっていたから、基本的にはできていないです(笑)。試合も紅白戦と中学生と練習試合をした程度で、この大会に向けてという形ではできていないです。
――大会の意義をどう感じていますか?
杉野もちろん海外のチームが来て、世界レベルを体感するというのが、本来の目的だとは思いますが、今回みたいに来日していなくても選手の成長につながるようないい体験はできました。サッカーは11人でやるものなのですが、ウチも含めて「8人制をやりすぎている」のかな、という印象があるので、指導者として8人制がゴールではないし、目的ではないということを忘れずに取り組まないといけないと感じられるだけでも意義があるのかなと思います。
――8人制をやりすぎているとは?
杉野ボールを蹴る、つなぐは上手いチームは多かったですが、ただそれがゴールに向かっていない。ボール中心にポジショニングは取れるけど、ボール以外のところが取り切れていないとか。サッカーの本質的なところが、やっぱり11人になった時に少しボケるのかなと。
ボケるというか、たぶん8人ででき切れていない。少し悪い言い方かもしれませんが、器が小さい、スケールが小さくなりがちなので、そこは8人制をやりすぎないようにしないといけないなという反省はあります。
■8人制だから損する子、11人制だから輝ける子もいる
――11人制につながるように8人制をやれていない?
杉野やれていないところも多かったり、どうしても違う部分があったり。