子育て情報『「子どもが楽しくサッカーできるかは親にかかっている」中村憲剛さんが語るサッカー少年とのかかわり方』

「子どもが楽しくサッカーできるかは親にかかっている」中村憲剛さんが語るサッカー少年とのかかわり方

子どもって、僕ら大人が思っているよりも想像性が豊かです。小学校高学年になると、会話ができてくるので、僕にとって楽しい時間です」

現役引退後、時間をみつけては、お子さんのサッカーを見に行くという中村さん。試合を見ていて、プレーについて言いたくなることはあるそうですが、そこはぐっと我慢。ただし、お子さんが「あること」をしないときは、強くたしなめるそうです。

「これは妻とも共有しているのですが、子どものプレーを見ていて、チームのために走らない、自分がボールを取られても奪い返さないなど、チームのために頑張ることができなかったときは注意しています」

シュートを打つ、パスを出すといったプレーの向上にはトレーニングが必要ですが、チームのために頑張ることは、意識の持ち方ひとつで、すぐに実行に移すことができます。

「頑張ることは、意識次第ですぐにできるようになるので、小学3年生ごろから言っていました。『自分が守備の選手だったとして、前の選手がボールを奪われたのに、取り返しに行かなかったらどう思う?』という話はよくしました」

そのような対話を続けることで、お子さんのプレーは変わっていき、いまでは「行きすぎじゃない?(笑)」というほどハードワークするようになったそうです。

■「怒られなかった育成年代」がプロでのプレーにいい影響を与えた

中西さんは、現役時代にともにプレーした、ストイコビッチ選手とのエピソードを教えてくれました。


「ストイコビッチ選手は、子どもの頃から、A、B、Cと3つのパスの選択肢を持っていたそうです。子どもの頃はパワーがなくて、パスが通らなかったこともあったけど、当時の指導者から『体が大きくなれば、そのパスは通るようになる。アイデアを持ち続けてプレーしてほしい』と言われたそうです」

創造性あふれるプレーで、世界中のサポーターを魅了したストイコビッチ選手。憲剛さんは「僕にとっても、あこがれの選手のひとりでした」と話し、自身の子ども時代のエピソードを語ります。

「僕が小学生時代に所属していたチームも同じで、子どもの考えを尊重してくれていました。なんでそこにパスを出したんだとか、なんでそんなプレーをするんだって、言われたことがないんです。『いまのパス面白いね。だけど通らなかったね。
じゃあ、次は通るように練習しよう』。そういうチームでした」

憲剛さんは「子どもの頃から、プレーのアイデアを尊重してもらったおかげで、いろんなことに挑戦しようと思ったし、人が驚くようなプレーをしたいと思って練習してきました。

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