2022年9月7日 19:14
「1対1では勝てても、2人以上の連動となると......」 エコノメソッド選抜がバルサとの戦いで感じた、日本代表と同じ課題
3年ぶりにFCバルセロナが来日したことで注目を集めた、U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2022。
グループリーグでFCバルセロナと引き分けたのが、スペイン・バルセロナ発祥の「エコノメソッド選抜」です。
サッカーの原理原則を抑えた戦術、ポジショニングを駆使し、バルサを完封したエコノメソッド選抜のアンヘル・ガルシア監督(以下、ガルシア)と選手たちに、試合の感想をうかがいました。
(取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一)
バルサが外からしか攻められない状況を作ったエコノメソッド選抜(C)新井賢一
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■バルサが外からしか攻められない状況を作ることができた
――バルセロナを相手に0対0の引き分けでした。試合の感想を聞かせてください。
ガルシアバルサというヨーロッパでもトップレベルのチームに引き分けたことは、素直にうれしいです。選手にとってもご褒美になったのではないでしょうか。
我々は選抜チームなので、数日しか一緒に過ごすことができませんでした。
その中で、攻撃と守備のポジショニングだけは徹底して指導しました。
バルサにとって、中央から前進するのは難しく、外からしか攻められない状況を作ることができたと思います。
■そのチームでしか使えないプレーを学んでも選手としての将来につながらない
――バルサはサイド攻撃に特徴がありましたが、サイドの守備に関しては?
ガルシア相手はバルサなので、フィジカル的にもテクニック的にも優れている選手がいることはわかってました。サイドで1対1を作られると、突破されることも予想はしていました。ただし、中央よりもサイドの方がゴールを奪われる危険性は少ないので、相手をサイドに追い込んで守備をすることを意識しました。
――相手がサイドを突破してくるときに、「ボールに行くと裏を取られるから、人についていこう。マークを外すな」という指示を繰り返していました。ジュニア年代でサッカーの原理原則、メカニズムを教えることの重要性はどう考えていますか?
ガルシアU-12年代はサッカーを学ぶ段階です。
週末の試合に勝つことだけを考えて指導をしたり、そのチームでしか使えないようなプレーを学んでも、サッカー選手としての将来にはつながりにくいと思っています。