子育て情報『ボールを持てるのは数人、他はパスも上手くできない。レベル差のあるメンバーが楽しく基礎技術を身につけられるメニューを教えて』

2022年9月30日 20:00

ボールを持てるのは数人、他はパスも上手くできない。レベル差のあるメンバーが楽しく基礎技術を身につけられるメニューを教えて

それには、子どもたちが楽しく、積極的にプレーができるよう、勝ち負けのある練習を行うことです。例えば、2人一組で行うシュートゲーム。足の股の間にボールを通すゲームです。

最初は止まったボールを蹴ります。そこで子どもたちに「試合中はそんな状況はないよね。だったら、どうしたらいい?」と問いかけます。そこで「ドリブルで行ってからシュートする」という声が出ます。「パス交換をしてから(股の間をめがけて)シュートする」というものもありました。


その次に、ボールが動き始めると,一回ずつ状況は違ってくることに気づいてもらいます。そうやって考えるたびに試合に近づくわけです。勝ち負けがあって、止まったボールを蹴るメニューではないもの。そうなると、次はディフェンスをつけるという発想になります。さらにゲームに近くなります。こうやって、1対1ではなく、味方も相手もつけてプレーするかたちを目指すと、2対1、2対2、3対2、3対3といったものになります。一見遊びのように見え股の間を通すというゲームから、サッカーの成り立ちを学ぶことができます。

■全員にボールを回してシュートするにはどうすればいいか考えるメニューを

ボールを持てるのは数人、他はパスも上手くできない。レベル差のあるメンバーが楽しく基礎技術を身につけられるメニューを教えて

(写真は少年サッカーのイメージです。
ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)

ご相談者様が指導している3~4年生には、勝ち負けがあるミニゲームや4対4を楽しみながら、パスやドリブルのスキルを習得できるようにしてあげましょう。全員に回らないとシュートできないから、子どもたちはどうやって回すかを考えながらプレーします。それがサッカーというスポーツには大切なことです。

シュートゲームなど記事中で挙げたメニューは、以下の私の著書にも出ています。

池上正の子どもが伸びるサッカーの練習(池田書店)

「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング(カンゼン)

池上正さんの指導を動画で見る>>

ボールを持てるのは数人、他はパスも上手くできない。レベル差のあるメンバーが楽しく基礎技術を身につけられるメニューを教えて
池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。

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