「育成に力を入れているチーム」「いい指導」とは? 育成年代の指導者たちに聞いた小学生年代の指導で大事なこと
まさにその通りで、中学以降もサッカーを続けていくためには「サッカーって楽しい」と心に刻まれることが大事ですし、育成に力を入れているチームの指導者たちは「今」だけでなく「少し先」を見据えていることがうかがえました。
技術習得より「ありがとう」が言える方が
サッカー上達につながる理由
■グラウンドに響く監督たちの声、一番多いのは?
ちなみに、今大会も多くのチームの監督、コーチの声がグラウンドに響いていましたが、どんな声掛けが多いかわかりますか?
答えは・・・
↓
↓
「ナイス!」
「いいよ!」
「そうそう!」
といった肯定的な声です。
各カテゴリーの予選を勝ち上がって出場する強豪チームが多いので、厳しい声が多いと思いましたか?
ちなみに今大会では多くの方が
「ナイス、ナイス、ナイス!」
「いいよ、いいよ、いいよ!」
「そうそうそう!」
など3回ぐらい繰り返すことが多かったです。口に出すとその位の回数がリズムも良く言いやすいのかもしれません。
街クラブ選抜チームを率いた播戸竜二監督は「素晴らしい!」「まだ終わってないよ」を連呼して選手たちのモチベーションを上げていました。
そんな感じで、大きな声で選手たちに何か伝えているシーンは多いですが、肯定して背中を押してあげるような声が多いのです。試合前には「みんなの思うようにプレーしたらいいと思うよ」と選手たちに信頼を伝えて送り出していたチームも。ハーフタイムも選手たちで試合の改善ポイントなどを話し合い、そこに監督やコーチがアドバイスを加えるというチームも多くみられました。
そういった、選手が安心してサッカーができる状態が当たり前にあることが、選手を伸ばすことにつながるのでしょう。
■普段からの関係性、信頼が大事
ちなみに、ワーチャレに限らず、声を張り上げている指導者の多くが「ピッチの中では私の声は聞こえないですからね。サッカーは自分で状況を判断して動かなければなりませんから」とおっしゃるのですが、本当に聞こえていないのか選手に聞いてみました。私「監督、声大きいよね」
選手「うん」
私「でも、ピッチの中では聞こえないもの?」
選手「聞こえてるよ」
とのことで、しっかり聞こえていると笑顔で教えてくれました。
ちなみに、プレー中の「サイドを切れ」「中締めろ」のような声に関しては「声は聞こえてるけど、状況によってはすぐ対応できないし自分で判断するから」