「育成に力を入れているチーム」「いい指導」とは? 育成年代の指導者たちに聞いた小学生年代の指導で大事なこと
昨今、スポーツ界のニュースで報じられることが多いのは、指導者の暴力・暴言関連のネガティブなニュースが多く、それに関心が高い保護者も多いと思います。
そのような旧態依然とした指導が残っていることも事実ではありますが、最近では「子どもを伸ばす指導」をしている指導者・チームも増えています。
今回は、この夏開催されたワールドチャレンジ2022の現場でお伺いした話をもとに、育成に力を入れているチームの指導者が、どんなふうに選手と接したり、声掛けをしているのかをご紹介します。

3年ぶりにFCバルセロナが参加したU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ(C)新井賢一
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■「育成に力を入れているチーム」とはどんなチーム?
皆さんは育成に力を入れているチームとは、どんなチームだと思いますか。
・小学生年代で県大会や全国大会で優勝させてくれるチーム
・トロフィー、メダルを獲るチーム
・Jクラブや競合クラブのセレクションに合格できるぐらい上達させてくれるチーム
そんな風に、小学生年代で何らかのタイトルを獲らせてくれるチームだと思っていませんか。
もちろん、勝ちたいから頑張ることは良い事です。子どもたちが大会でトロフィーや賞状をもらって喜んでいる顔を見ると、保護者も嬉しいものですよね。
ただ、育成に力を入れているチームは「もっと先」を見て指導しています。
この夏開催されたワールドチャレンジ2022で、いろんなチームにインタビューをしてきたので、そこで聞いた指導者たちの「小学生年代の育成」に関する考えなどを紹介します。
■小学生年代がサッカー人生の頂点ではない
今年は3年ぶりに海外勢も出場し、まさに世界への挑戦となる大会になりました。サカイクは大会のメディアパートナーとして、色んなチームにインタビューをしましたが、Jクラブの育成組織も含め、ほとんどのチームの指導者が異口同音に口にした言葉があります。
それは、「小学生年代がサッカー人生の頂点ではない」です。
また、このようなことをおっしゃる指導者も多かったです。
「小学生年代は、中学以降もサッカーを続けるための『種まき』の時期。まずはサッカーを楽しむことを大事に、勝ったり負けたりする中でいろんなことを学んでいければいい」