「子どもの事を見てくれてると感じさせること」強豪街クラブ・センアーノ神戸に聞いた保護者対応のカギ
その中で快くやれる範囲でやってもらうためには、普段から関係性を良くしておく。その辺が海外との違いですね。海外はチームにスポンサーがついたり、地域で支援してくれますけど、日本はなかなかそういう文化が根付いていないですから。
地域のスポンサーがついてくれたら嬉しいなとは思うんですけどね。
■個別の状態に合わせて親のサポートをお願いをする
――センアーノさんは、スクールから社会人チームまであって、生涯サッカーというか全年代対応ですね。
大木そうですね。本音を言うと経営的には厳しい部分もあります。でもクラブの理念がそうなので、例えばウチの高校生は勉強もサッカーも真剣にやって、高体連でもJ下部でもないウチのようなチームがあれば、中学生、小学生がそこを目標にしてくれたらいいなという思いでやっています。
――ワールドチャレンジで優勝した選手たちは小柄な子が多かったですが、逆に成長の早い子が多い年代もあります。そういうことも保護者とお話しされるんですか?
大木小柄な子の場合は「中1、中2は多分あまり出場できずしんどいですよ」と。逆に早熟な子の保護者には、「今はフィジカル的に優位だから勝てているけど、周りも大きくなると今のようにはいかないから、今はしっかり技術を身につけるようにしてください」という話をして、その間ちゃんとサポートしてあげてほしいとお願いします。
――そういうのはやっぱり親御さんも安心すると思います。
大木そう思ってくれたらありがたいなと思うんで、できるだけ話します。一応30年やってきたデータが僕の中にあるので、そこは自分の中では宝かなと思っています。それを今若いスタッフにできるだけ伝えている感じですね。
■保護者にも喜ばれた母の日企画口だけでなく親への感謝を感じるイベントに
――Facebookで母の日に親御さんにハグをするという企画を拝見しました。
大木あれはめちゃくちゃ親御さんが喜んでくれました。サプライズでやったんで。あの企画は、全国どこもやった方がいいと思います。
6年生の男の子なんて口で感謝、感謝と言ったって、実際はしないんですよ。母親に対して口に出してなんてなかなか言わないんです。心の中では、いつもありがたいなというのは思ってるんですよね。
日頃、これだけサッカーをやらせてもらって、お金も出してもらって、遠征も一杯行かせてもらっている。