来季ブンデス1部加入決定の高校ナンバーワンストライカーが語る、決してスターではなかった少年時代
空中戦の強さ、裏への抜け出し、シュートレンジの広さ、どん欲にゴールへ向かう姿勢――。どれをとっても「高校No.1ストライカー」にふさわしい力がある。
卒業後、ブンデスリーガ1部・ボルシアMGへ加入する福田師王は、いかにしてその才能を磨いてきたのか。
決してスター街道を走ってきたわけではない。挫折を繰り返しながら一歩ずつ前進してきたからこそ、いまがある。
今大会最も注目を集める男がこれまでの歩みと最後の選手権にかける想いを明かしてくれた。
(提供/エル・ゴラッソ特別編集 高校サッカー名鑑聞き手:松尾 祐希)
福田師王選手(右)
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■"本気でサッカーをしたい"と思って
――サッカーを始めたのはいつごろですか?
「記憶があいまいな部分もあるんですけど、4歳か5歳ぐらいからたまにボールを蹴ったり、年に何回か幼児サッカーの試合に出させてもらったりしていました。本格的にサッカーを始めたのは、確か小学校1年生のときですね。
3つ上の兄がサッカーを始めた影響もあって、自分も同じチームに入りました。
でも、そのチームは辞めたんです。チームがなくなってしまったのも理由の一つなんですが、いろいろなスポーツをやってみたい思いがあって、ほかの(サッカー)チームにも移らなかったんですよ。なので、いろんな遊びをしていましたね。野球とかキックベースとか。
もともと球技が好きで、体を動かして遊びたいタイプ。とにかく外で遊ぶのが好きだったので、木登りをしたり、田舎なので猿を捕まえにいったり。いつも夜遅くまで自然と触れ合いながら遊んでいた感じでした」
――どのようなきっかけでサッカーに戻ったのでしょうか?
「少年団の監督と仲がよくて、誘われたことがきっかけで、小学校2年生のときに近所の少年団に入ってプレーしました。
その後、4年生からはまた違うチームに入らせてもらいました」
――チームを変えたのはどうしてですか?
「1歳上の世代で後に神村学園でチームメートになる3人の先輩がそのチームでプレーしていたんです。その人たちがうまくて、憧れました。(小学校3年次に参加した鹿児島の)鹿屋地区トレセンの際に先輩たちに誘ってもらって、"真剣に本気でサッカーをしたい"と思ってチームを変えました」
サッカー少年の親が知っておくべき
「サカイク10か条」