相手とのボールの奪い合い 小学生のうちは競り合いを学ばせるかコンタクトプレーをしない方法を教えた方が良いのか教えて
プロリーグで降格争いとか、この試合に負けたら終わりといった場面ではロングボールも使います。国の威信をかけて勝負するW杯もそうです。よってW杯は勝利至上サッカーだから面白くないといった声も少なくありません。つまり、プロフェッショナルな部分があるのです。
■欧州のプロリーグで10代デビューする選手は、戦術眼や考え方がすでに代表級
もうひとつ言えば、欧州のプロリーグに10代でデビューする選手は、戦術眼やサッカーのとらえ方、考え方がすでに代表級です。あとは経験を積むだけという状態で、舞台に現れます。ところが、日本の10代はどうでしょうか。
海外組と言われる日本の選手たちはよく「ここ(欧州)のサッカーに慣れてきた」と言います。
話していること整理すると「欧州の素早い判断力を追求されるサッカーに慣れてきた」ということだと私はとらえています。
日本のサッカーは展開がゆっくりで、海外は速いです。例えば、イタリアは昔から「カテナチオ」鍵をかけるという意味の、引いて守るカウンターを特色としていました。ところがそのサッカーは今では選手からもサポーターからも人気がありません。現代サッカーのトレンドであるハイプレスからのスピーディーな展開サッカーが好まれるのです。よく言われてきたハードワークも、もう言われなくなりました。古いサッカーは人気がありません。
今、欧州や南米では、2人のコンビネーションで相手が想像しないことを仕掛けることが注目されています。
ひとりのファンタジスタではやっていけないけれど、2人ならできる。そういう選手が必要だと考えられ始めました。
■小学生からユース年代まで何を教えるかドイツやオランダなど諸外国の取り組み
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
では、小学生からユース年代まで何を教えるか。そこを私たち指導者は考えなくてはなりません。いくら判断が早くても、教え込まれたシステマティックなサッカーだと相手に抑えられてしまいます。よって、賢い子どもを育てなくてはなりません。各国とも子どものサッカーをどうするべきかを考え始めています。
ドイツはゴール2つで3対3のフニーニョ、オランダはスローインなしの6対6。ドリブルインでもパスでも始められます。なぜなら、ストリートサッカーを取り戻そうとしているからです。自由でどんどんプレーできる環境が重要だとされています。