憧れチームのセレクションに落ちた! 小学生で経験した大きな挫折、落ち込む子どもにどんな声かけをすればいい?
と考え、過剰に声掛けすることはなかったと言います。
セレクションがあったのは長期休暇の時だったので、「休みを楽しもうか」「1回切り替えよう。もう一度自分のやりたいサッカーを探してみたら」など前向きな言葉をかけ、それ以降あえてサッカーの話題に触れないようにしていたそう。
すると何日か経ってから、お子さんのほうから「自分のやりたいサッカーはさ......」と、やりたいサッカーについて話してきたので、それをじっくり聞いてあげたとのこと。
お子さんの性格や年齢にもよると思いますが、わが子が一緒に悲しんでほしいのかどうかをよく見て対応する、という点は一番大事にしたいことではないでしょうか。
■2度目のセレクション不合格は大きな挫折に
上記のように、お子さんは2度目のセレクションでも希望が叶いませんでした。
親であるKさんは、「雰囲気にも飲まれちゃっていたし、即戦力というわけでもなかったので」と振り返りますが、お子さんにとっては2度目の落選に対する落胆は大きく、Kさんはその時のお子さんの姿を「一気に挫折の沼に入っていったという感じでした」と教えてくれました。
「チームへの憧れが強くて、2度目のセレクションのために頑張ってきたのにダメだったので『もう、自分はダメなんだ』となってしまって......」(Kさん)
これまでずっと「上手い」と評価され、初回で合格はできなかったけれど「再選考」という評価をいただき、練習やトレーニングマッチに呼んでもらえていた事からも、本人が2度目のセレクションにかける期待は相当に大きかったのがわかります。
大きなショックを受けた我が子をなぐさめるためにKさんは、「憧れのチームをネタにさせていただきました」と言います。
「本当はとても素晴らしいチームなのですが、その時は子どもの力不足には触れずに『あのチームじゃなくてもよくない?あなたの志向するスタイルとちがうんじゃない?』『普段助っ人で入っているチームのほうが見てて楽しいけどな』など、懸命に伝えましたね」
チームの悪口を言う必要はありませんが、子どもを慰めるために言い方を工夫する、というのも一つの選択肢かもしれません。
■心に受けたダメージで、体にも異変が
じつは、憧れのクラブのセレクション合格に向けて努力を重ねたのに叶わなかった、という経験は大きな挫折となり、お子さんの体にも異変が。
セレクション後しばらくすると、チック症状が現れたとそう。