くらし情報『古市憲寿「小説だからこそ“本当のこと”が書ける」 最新作の中身は?』

2020年8月26日 20:20

古市憲寿「小説だからこそ“本当のこと”が書ける」 最新作の中身は?

そうすると、死の匂いが消えて、あんまり純文学っぽくもなくなる(笑)」

デビュー以来書き継いできた“記憶”というテーマも、ポジティブな感触で読者の胸に刺さる。

「辛い時に何が今日の自分を助けてくれるかっていうと、楽しい思い出や記憶。それは誰にとっても絶対大事なもので、誰も奪うことはできないものじゃないですか。思い出したい記憶をどれだけ作れるかが重要で、逆に記憶さえあれば、大切な人とたとえ離れ離れになっても大丈夫だと僕は思うんです。だからインスタグラムは、あと100年ぐらいサービスが続いてほしいですね。老後にちゃんとインスタの写真を見返せるように。逆にツイッターはなくなったほうが、無駄な争いが減っていいかもしれないけど(笑)」
作中で、幾度か現れるフレーズが印象的だった。「勇気」だ。


「“人生つまんないな”とか“何も起こんないな”と言う人ほど、受動的な気がするんですね。ただ待つんじゃなくて、自分から動きだすことでしか、自分の人生って動いていかないなと思うんです。ヤマトはうじうじした面倒くさい奴ですけど(笑)、港くんに対してはちょっと勇気を出して近づいていった。ちょっとの勇気でいいんですよ。

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