2020年11月19日 19:00
AV女優&作家の鈴木涼美「“エロい女性”は記憶に残らない」の真意は?
日本の男性が求める女性像は、学歴があったり、才能があったり、仕事ができるといった女性の真逆、つまり弱くて未熟なほうが色っぽいと考える、という事実は、今でも根強くあります。つまり今までの日本の女性は、人としての成長を取るか、色気を取るか、その選択を迫られていたんです。ただようやく社会が成熟し、才能や自信を持つことが人としての魅力を作り、結果的にそれが色香に繋がるという考え方に、女性主体で是正されつつあるのを、徐々にですが感じます。仕事か色気かの二択ではなく、好きな生き方をし、自分らしい色香を持つ。日本の女性が少しずつでもそう思えるようになったのは、大きな進歩です」
弱さに色気を感じるということ自体は、2020年の今も変わらない。でも弱いだけでは、もはや武器にはならない。
「以前から、弱さが人としての隙になり、“守ってあげたい”と思わせ人を惹きつける、といわれますが、できない、わからないというような“100%の無垢や未熟さ”に色気を感じる人は、大人の社会では減ってきている。それよりも、強い女性や、社会的にある程度の地位にいるような人が見せる“完璧じゃない何か”のような弱さこそが、これからは色気として作用すると思います」