2022年2月28日 22:10
絵本『動物会議』で人類を痛烈批判 エーリヒ・ケストナーの思いをつなぐ展覧会
物語はチャド湖のライオン、ゾウ、キリンの集まりからスタートする。動物会議の招集、へんてこな動物ビルへの移動、人間と動物の会議や駆け引き、そして最後に動物たちがとった一手とは……。参加アーティストは絵本作家のヨシタケシンスケ、アニメーション作家の村田朋泰、画家のjunaida、イラストレーターの秦直也、映像作家の菱川勢一など、子どもと縁深く活躍する気鋭の作家が勢ぞろい。彼ら現代作家がミュージアムの空間全体をフルに使って紡ぎ出す、現代版『動物会議』に注目したい。
What’s?『動物会議』
1949年、エーリヒ・ケストナーとチェコ生まれの挿絵画家ヴァルター・トリアーが共に作り上げた絵本。第二次世界大戦後、各国の首脳は世界平和のために国際会議を重ねるが、成果が上がらない。それを見て怒った動物たちが自分たちで会議を開き、人間に平和の道を示そうと試みる名作。
「どうぶつかいぎ展」メインビジュアル
1.「闇の世界夢の世界」junaida/2021年
ボローニャ国際絵本原画展をはじめ数々のコンクール受賞歴を持つjunaidaの描き下ろし作品が。
2.「無題」秦直也/2021年
シャープペンシルで描く繊細な動物のイラストで有名な秦直也作品も登場。