プロサーファー・五十嵐カノア「世界の海がどこでも“勝てる波”になった」
「宿題をちゃんとやれば成績も良くなるというお母さんの教えですね。シンプルなことですけど、それがサーフィンにつながり、練習したほうが勝ちやすくなる、と僕に刷り込まれているんだと思います。また、その努力のおかげで、トロフィーやメダルを獲れて、僕を支えてくれる人や家族、ファンが喜んでくれる。その笑顔も心に強くあり、僕のサーフィンで幸せになってほしいという、モチベーションにもなっています」
五十嵐選手の原動力のひとつは、力をくれた人への恩返しだ。その根底にあるのが、両親への愛だろう。
「世界に通用するプロサーファーに育てるため、僕が生まれる前からアメリカに移住して、大変な苦労をしながら大きなチャンスを用意してくれた。一生頑張らないともったいないし、申し訳ないと思う。それを重圧に感じる人もいるかしれないけど、僕にとっては、両親の熱意は感謝しかないし、励みになります」
さらに、恩返しの対象は“人”だけではない。
今後の目標を聞くと…。
「世界チャンピオンとパリ五輪での金メダルですが、僕はサーフィンのおかげでいろいろな経験ができている。だからサーフィンをもっとメジャーなスポーツにしたい。そして海を守るために行動を起こしたい」