日本国の姿勢が根本から変わるような計画? 「安保3文書」の内容とは
ODA(政府開発援助)は安全保障戦略の一環と位置付け、たとえば、中国と対抗するためにカンボジアを、ロシアと対抗するために中央アジアの国々を支援するというようなことが始まりそうです。
これらの背景には、周辺の安全保障環境の変化がありました。北朝鮮は核を持ち、連続してミサイルを発射するなどの挑発行為がやまず、中国は国力を上げて軍事力を増し、海洋進出への意欲を高めており、ロシアは核兵器の使用さえ疑われるほど不安定な状態になってしまいました。喫緊の課題として、早急に安全保障を強化しないといけないというロジックなんですね。
敗戦後の日本は平和国家、人道支援国家を目指し、日米の強固な関係を持ちながらも周辺諸国とも渡り合ってきました。これからは調和ではなく分断が深まっていくでしょう。安保3文書の発表後、北朝鮮は早速、徹底的に対抗すると表明しました。
異例なほど早急に閣議決定したことにも驚きました。
通常国会ではしっかりとした議論と説明を求めたいです。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~)