防衛はアメリカに任せてきたが…日本の安全保障が大きな転換点に
意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「日米『2+2』」です。
いまいちど日本の防衛軍事について考える岐路に。
日米「2+2」とは、日米安全保障協議委員会のこと。日米の外交、防衛担当閣僚や官僚のトップクラスも参加し、外交と防衛の両方の面から話し合います。交渉しながら圧力もかけていくような政策について、緊密な連携をとろうと作られた枠組みです。今年1月半ばにワシントンで開催され、世界の紛争やテロ、ウクライナ戦争、ロシア、中国、北朝鮮への対応、アフリカ・アジア各国の政変などの問題に対して、どう軍事的に対処していくかという日米防衛協力のためのガイドラインを確認しました。今回はサイバー戦や宇宙戦についても言及されました。
安保3文書に示されたように、日本の安全保障は大きな転換点を迎えています。これまで保有してこなかった反撃能力に関しては難しい判断に迫られています。たとえば、相手国がこちらを攻撃しようとしていることを突き止め、どの施設からミサイルを発射しようとしているかを事前に特定し反撃を行う。そんな高度な能力はアメリカの協力がなければ持つことはできません。