「私も選手も駒、だけどそこに心はある」森保一監督、ずっと大切にしている“3つの決まりごと”
彼らに頼り切っていますね(笑)」
海外クラブの監督に多いワンマンという手法は、森保監督の選択肢にはなかったよう。
「私にはできません(笑)。日本代表の活動期間って2週間くらいしかないんです。そのなかで中途半端に現場のことを私がやっていたら、選手に伝えるべきことが薄く浅くなってしまう。そうであるなら、戦術を熟知している各コーチに任せたほうが合理的ですよね。私も含めて、みんながいろいろなことにチャレンジして成功につながったらいいなと思っています。選手、コーチなど、チームに関わるすべての人が、やりがいを持てる組織でありたいですね」
完璧ともいえるチームビルディング。だが、森保ジャパンが一般的な組織と異なるのは、そこに激しいバッシングがあったことだ。
「結果で評価されるスポーツですから覚悟のうえであり、勝ったとしても批判はあるものと思っています。とはいえ、批判は少ないほうがいいですね(笑)。指摘を受けた時にしていたのが、原理原則に立ち返ること。それは、『日本代表の勝利のために。日本サッカーの発展のために。社会に貢献できるように』というもの。改めてそこを起点として、問題の対処法を考えるようにしていました。