窪田正孝「ずっとご一緒したいなと」 石橋静河と『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』で共演
私は舞台が好きで、自分の居場所のように思っています。映像は、画面によって観る人の視点が定められます。演じながら、カメラと演出が迫ってくる気がして、ちょっと怖く感じるんです。
窪田:それ、よくわかるなあ!
石橋:だけど、舞台はお客さんがフォーカスを自由にあてられます。私は、舞台上で完結する物語より、観た人に解釈を委ねるような作品を割とやらせていただいていて、それが楽しいですね。『~ビヨンド』もその匂いがプンプンしています。
窪田:そうだよね。ストーリーはもちろんあるけれど、一冊の台本から肉付けして具現化していく作り方ではなく、みんなが動いて、アイデアを出し合い、ラルビさんがやりたいと思っているたくさんのことからチョイスしていく、外側から作っていく舞台になるんじゃないかなという気がしています。
石橋:そんな感じがしますね。
窪田:僕はいま、物語を伝えることよりも心情を伝えるほうに興味が向いているんです。そうしたら、コロナ禍以降、そういう作品に縁がつながっていきました。『~ビヨンド』もその一つ。情報で埋めすぎない、想像の余白を大事にした舞台にしたいです。
作る過程のセッションが面白いエンタメにつながる。