くらし情報『水野英子、シングルマザーで働きながら子育てした過去。一番つらかったことは?』

水野英子、シングルマザーで働きながら子育てした過去。一番つらかったことは?

子育ては大変です。若い皆さん、本当に頑張って!
32歳で子供を産み、シングルマザーとしてひとりで子育てをしました。妊娠がわかったときは、中学生のときからマンガ一筋でやってきた自分に、初めて人間らしい出来事が訪れたと思ったので、何があろうと産んで、ひとりで育てようと思いましたね。でも私は両親を早くに亡くし、兄弟姉妹もいなかったので、子育てを手伝ってくれる人はだれもいない。だから、本当に本当に大変でした。子育ては、当然ですが私がマンガで描いてきたようなファンタジーとはまったく異なり、泣いたらおむつを替えたり食事を与えたり、危険なことがないかひたすら見守っていなくちゃいけない。仕事にどんなに集中していても、子供は待ってくれません。ノッてきたときに中断させられるのが一番つらかったですね。
今振り返っても、よくやってきたなと思います。これを読む方の中に、きっとこれから子供を産む人もいますよね。本当に大変ですから、皆さん頑張ってくださいね。

みずの・ひでこマンガ家。1939年生まれ、山口県出身。’55年、15歳でデビュー。’70年に小学館漫画賞を受賞した『ファイヤー!』が、先日『復刻版 ファイヤー!』上・下として文藝春秋より復刊し、話題に。

※『anan』2023年5月3日‐10日合併号より。
写真・内山めぐみ

(by anan編集部)

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