くらし情報『3月末にはイギリスが加盟。中国と台湾のTPP加盟申請で生じた“ねじれ”とは?』

3月末にはイギリスが加盟。中国と台湾のTPP加盟申請で生じた“ねじれ”とは?

そんななか’21年9月に中国と台湾がTPP加盟を申請し、ねじれが生じます。中国の加盟を許せば、対中国包囲網という安全保障の目的が根本から崩されることになります。しかし、拒否すれば、中国としては「環太平洋地域の国とは貿易はしない。中国と貿易したいのならば、中国のアライアンスに入ってください」というメッセージになり、中南米やアフリカ、太平洋の島々の国々は、パワーのある中国の経済圏になびいていくでしょう。また、中国の加盟を認めれば、台湾は絶対に入れなくなります。また、貿易も投資などのルールを作るときにも、中国は情報の不透明さがぬぐえず、対等な契約を結ぶにはリスクがあります。

加盟の承認は、全加盟国の合意が必要。イギリスは発効以来初めて加盟が認められた国。
合意には2年かかりました。他にもエクアドルやコスタリカ、ウルグアイが加盟を申請していますが、中国と台湾の問題をクリアしないことには結論を出せません。ジレンマを抱えたまま、日本はひたすらアメリカに戻ってきてほしいと願っています。
3月末にはイギリスが加盟。中国と台湾のTPP加盟申請で生じた“ねじれ”とは?


ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」

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