民間でも前向きな動きが! 雪解けの日韓関係、注目すべきポイントは?
が、韓国の大財閥・SKグループの財団と組み、「アウトカムファンド for IMM」を立ち上げました。近年、社会的な問題がどれだけ解決されたかを裏付ける指数を「アウトカム」と呼んでいます。たとえば、いじめや自殺件数が減少したなど、課題解決がなされたものをわかりやすい指数で示し、データ化して広く公開。解決を推し進めた団体や企業に財団から資金を入れていき、投資の対象になるようにしていくプロジェクトです。年間で最大約1000万円を3年間投じる試みを始めました。
自殺率が高い、SNSによるいじめが深刻、教育にかける国家予算が低いなど、日本と韓国では同じような社会課題を抱えています。その改善方法を2国間で共有し、解決への糸口を見つけようとしているのです。この交渉が始まったのは前政権時ですが、政治の上でも日韓に柔らかいムードが生まれれば、理解も広まり、プロジェクトの後押しになります。
もしかしたら、このような民間発の国同士の交流が、対中国、対ロシアなどとの関係改善の突破口になっていくのかもしれません。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」