猫マンガファン涙! 猫と人間の関わりを考えるきっかけにもなる『ツレ猫 マルルとハチ』
保護猫カフェやシェルターなどにも行きますが、猫の個性については取材で知ったというより、動物観察好きが高じて自然に学んだ部分が大きいかもしれません」
登場する猫たちはみな言葉をしゃべる。当然、作者のアテレコなのだが、猫がいかにも考えそうなことばかりだ。笑えるわ可愛いわで、眺めているだけで、んーたまらん!
「マルルとハチたちが友情を意識しているとは思いませんが、お互い生存のためには何か助け合うぐらいのことはするだろうなと。作者の私が勝手にアテレコしているだけで、実際は違うのかもしれないけれど、生物としてあり得ないような大嘘は言わせないと決めています」
また、3巻では、長毛が伸びっぱなしになっていて歯肉炎もひどく、野良生活で弱ってしまった猫〈けだま〉にフォーカスされている回もあり、エピソードは必見だ。
「結構ライトに描いてるんですが、毎日毎日『明日は生きられるかな』という状態の野良猫がいるのだということを知ってほしい。この作品が、猫と人間の関わりを考えるきっかけになってくれたらうれしいですね」
園田ゆり『ツレ猫 マルルとハチ』3猫捜索のうまい〈やすお〉や新人ボランティアの〈日野〉など猫シェルターの人間たちの仕事ぶりから、保護施設の様子もよくわかる。