三浦環のシューベルト《冬の旅》制作実行委員会主催、『三浦環のシューベルト《冬の旅》』が2024年11月29日 (金)に台東区立旧東京音楽学校奏楽堂(東京都 台東区 上野公園 8-43)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 特設ページ ―新発見の訳詞・録音に基づく再現演奏と語りでおくるプリマ・ドンナの人生と芸術―本邦初の国際的オペラ歌手、三浦環(1884~1946)が死を目前に自らの訳で歌ったシューベルト《冬の旅》全24曲。生誕140年の今年、縁の旧東京音楽学校奏楽堂に蘇る!1946年4⽉5⽇、オペラ歌手三浦環は、病躯をおして臨んだ生涯最後の録音で、シューベルトの《冬の旅》全24曲を自身の訳詞で歌いました。長らく所在不明であったこの時の音源と、訳詞の掲載されたプログラムが近年発⾒され、三浦が歌った《冬の旅》の全体像が初めて明らかとなりました。オペラ歌手らしい劇的な表現と、和語を多用した現代の耳にも分かりやすい訳詞は、当時の演奏実践を伝える貴重な史料であるだけでなく、日本ならではの《冬の旅》の演奏の形として、今なお新鮮な魅力を放つものです。本公演は、残された録音とプログラムに基づき三浦の歌った《冬の旅》の演奏を再現すると共に、今を生きる我々が三浦との対話を通して新たな《冬の旅》を創造する試みです。演奏に、オペラ・歌曲共に定評のあるソプラノ歌手、小林沙羅と、多くの歌手から満幅の信頼を集める伴奏の名手、河野紘子。曲間には脚本家の大石みちこ書き下ろしの台本による、環の夫・政太郎の語り(吉田孝)が加わり、三浦環の人生を辿る旅としてシューベルト《冬の旅》の世界を再構成します。プッチーニのオペラ《蝶々夫⼈》で名声を得た三浦環が、終戦直後、死の直前に⾃らの訳詞で歌ったシューベルトの《冬の旅》―生誕140年を記念し、彼⼥がかつて日本初のオペラ公演《オルフェオ》でデビューを果たした旧東京⾳楽学校奏楽堂の舞台で、三浦環最後の芸術と人生を振り返ります。公演概要『三浦環のシューベルト《冬の旅》』公演日時:2024年11月29日 (金)17:30開場/18:30開演(20:00終演予定)※休憩なし会場:台東区立旧東京音楽学校奏楽堂(東京都 台東区 上野公園 8-43)■出演者小林沙羅(ソプラノ)/ 河野紘子(ピアノ)/ 吉田孝(語り)■スタッフ脚本:大石みちこ企画:早坂牧子■チケット料金一般:2,500円(前売)、3,000円(当日) / 学生:1,000円(全席自由・税込)■主催三浦環のシューベルト《冬の旅》制作実行委員会(代表:早坂牧子) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年07月24日岸本佐知子さんが約四半世紀にわたり、さまざまなメディアに寄稿したエッセイや書評、日記などの単行本未収録分をまとめた新刊『わからない』。言葉というもののエンタメ力をひしひしと体感できる一冊だ。百聞は一見に如かず。読んだ者に、この面白さと不可思議さは微笑む。「読み返してみたら、忘れていたことが多くて。自分を再発見するような気分でした。あと、インターネットがいまほど発達していなかったころは、こんなに自分の足で探してインプットしていたんだ、もっと時間の使い方が豊かだったなと、ちょっと反省したりしました」この人が訳せばハズレなしといわれる選書センスと名翻訳で知られ、エッセイや書評を書かせれば読者を笑わせ首肯させ、ときにアナザーワールドに誘ってくれる。その技は初期から確立され、連綿と続いてきた。たとえば、喩えのうまさ。「イエス脳」というエッセイに綴られた〈私たちは、不信心で俗にまみれた何も考えていない獣みたいな二十世紀の女子高生だったから〉。これに懐かしい羞恥を覚えない女子がいるだろうか。文芸誌の旅特集に「旅ぎらい」というエッセイを書いたり、育児雑誌の虫特集でゴキブリ殲滅宣言してしまったり、ちょっとズレたミスマッチもツボ。岸本さんは振り返る。「翻訳は楽しい。苦しさすら楽しい。それ以外の文章を書くのは、ただ苦しくてつらい。『なんでこんなにエッセイが嫌いな私に頼むんだよ』みたいな逆ギレっぽい気持ちで、その媒体が嫌がるようなことを無意識のうちに書いていたのかも(笑)」ちなみに本書のタイトルでもある「わからない」は岸本さんの人生にとって重要なテーマらしい。本書の中でも何度も触れられているルナアルの『にんじん』との邂逅にその原点を感じる。岩波文庫フェチのお父様から小学生の頃に渡された一冊だ。「いまも手元にあるそれは旧かな遣いの版なので、字も読めないから、自分で勝手に間違ったルビを振っていたり。作中の文化もピンとこないし、わからないことだらけなんですが、そのわからなさが魅力というか、本当に惹きつけられました。『面白かった!よし、最初から』と何度も何度も読んで血肉になった。だから、私が翻訳したいと思うのもめちゃめちゃ面白いというだけではダメで、さらに『何かよくわからない…』という要素が大事なんですよね」きしもと・さちこ翻訳家。訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』(講談社文庫)、リディア・デイヴィス『話の終わり』『サミュエル・ジョンソンが怒っている』(共に白水Uブックス)など。岸本佐知子『わからない』カバー装画は、岸本さんが展覧会の映像越しに一目でロックオンされた作品。20世紀のブラジルの女性画家Tarsila do Amaralによる「眠り」。白水社2530円※『anan』2024年7月24日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年07月23日俳優の城田優が7月18日、自身のインスタグラムを更新。同日に三浦春馬さん(享年30)の五回忌を迎えたことを受け「会いたいなー」と思いをつづった。三浦さんと生前から親交があった城田は、三浦さんがメガネ姿で微笑んでいるショットを添え「可愛いなー 会いたいなー Miss you so much」と、思いをはせた。同日には「三浦春馬 & STAFF INFO」が公式Xを通じて五回忌を報告。ファンからは「これからもずっとずっと春馬くんを応援していきます」「離れているけど、想い続けます。これからも」などのコメントが寄せられている。
2024年07月19日2020年に亡くなった俳優・三浦春馬さん(享年30)が、きょう18日に五回忌を迎えた。同日「三浦春馬 & STAFF INFO」公式Xを通じて報告した、Xでは「いつも三浦春馬に温かい気持ちをお寄せいただきありがとうございます」と感謝。続けて「本日7月18日に五回忌を迎えることとなりました。ファンのみなさまにおかれましては、心穏やかに三浦春馬を想っていただける一日になりますことを心より願っております」とメッセージしている。
2024年07月18日「学校のプールの4分の1ぐらいみたいなサイズのやつ」をすすめられ…妻の桐谷美玲さんとともに、3歳の息子を育てている三浦さん。もうすぐ夏休みということで、7月10日の放送回では「きっとお子さんいる家庭の方たちはちょっとわかると思ってもらえる」「プールって家でやるときどうしてる?」という話題になりました。三浦さんは「でっかいお庭があればいいんですけど、マンションとかはやっぱり(プール遊びが)できないから」と困っているようで、「(お出かけするなら)どこのプールがいいのかな?」とも。都内で子ども用のスライダーがあるプールは限られているため、夏場はお友達の家のお庭でプールをやらせてもらうこともあるといいます。そうした事情もあり、家で使えるプールについて調べたところ、「INTEX(インテックス)のプールがいいらしいのよ」という結論に。INTEXのプールは円形だと直径3メートル以上、長方形も3×2メートルと大きめサイズが人気で、空気で膨らませるすべり台のついたミニ遊園地のようなプールも。フィルターポンプをつけて水をキレイにして循環させることもできます。広いお庭やテラスのある家にはぴったりですが、マンションだと排水の問題もありますし難しそうです。三浦さんも大きいサイズのプールは無理だといい、小さいバージョンを探しているとか。適度なサイズのプールを購入したら実家の庭に置かせてもらい、「今年の夏はチビをばあちゃんちでプールに入れようかな」と考えていると明かしました。友人にもおすすめのプールを聞いたそうですが、おすすめされたのは「学校のプールの4分の1ぐらいみたいなサイズのやつ」ばかりで、三浦さんは「水溜めるのに何時間かかると思ってんのよ」「そういうのじゃなくてさ!」と苦笑い。この夏は息子と区民プールや市民プールにも行く予定だといい、「そういうところに連れて行って今年は一緒にパシャパシャやろうと思ってますので、もし見かけたら優しい目でそっとしておいてください」と話していました。ちなみにサーフィンが趣味の三浦さんは、息子用のサーフボードも購入したそうですが、息子は「ちょっとサーフィンは嫌だな」とあまり乗り気ではなく……とはいえ好奇心は旺盛で、どちらかといえばサーフィンよりも釣りに興味があるよう。三浦さんはあまり釣りの経験がなく、「餌をつけるとか、リールから竿に通すのとか、錘とかつける自信がない」ものの、「まずは自分で1回釣りをやってみるっていうのがいいのかな」と釣り竿を購入したそうです。しかし多忙ゆえ行く機会が全然なく「買ったままの状態で保存されてある」。親子でプールや釣りを楽しめる日が、早く来るといいですね。
2024年07月16日夏になると、焼き付けるような太陽の光が屋外を照らします。天気がいい日には、洗濯物が数時間で乾いてしまうほど、暑いですよね。洗濯物以外だと、普段はなかなか干せない布団などを天日干しする人もいるでしょう。ぺと(@petopetoaomushi)さんは、『あるもの』の天日干しを行いました。屋外に置かれた、2つの袋。中に入っているのは、『ぬいぐるみ』です!ぬいぐるみには、布団などと同様、ダニが付着している可能性があり、定期的な手入れは欠かせません。ぬいぐるみをビニール袋に入れて天日干しをすると、袋の中は高温になり、ダニを死滅させられるのだとか。一般的には、30分以上天日干しをした後は、掃除機をかけてダニを吸い取り、ブラッシングをすれば駆除は完了です。ただし、電池が内蔵されているものや革で作られているぬいぐるみの場合は、傷みや故障の原因になるため、注意しましょう。ぺとさんがXに、天日干しの様子を投稿したところ、多くの人が「知らなかった」「画期的」と驚いています。・ぬいぐるみにとっては、もはやサウナ状態なんだろうけど、これはいいな!・暑い時期だからこそできることだね。ゴミと間違われないようにしなきゃ…。・こんな方法があったなんて…!今度やってみよう。うだるような暑さが続いていますが、猛暑だからこそできることもありそうです。晴れた日には、普段はなかなかできないダニの駆除を行ってみてはいかがですか。grape HIT(グレイプ ヒット)ウェブメディア『grape』で、過去に多くの共感を得た記事や反響の大きかった投稿を再構成してお届けしています。[文・構成/grape編集部]
2024年07月15日上京した途端にステイホームの号令がかかり、孤独な生活を強いられている女子大学生の瀬戸杏奈。ある日、マリリン・モンローから電話がかかってきて…。山内マリコさんの『マリリン・トールド・ミー』は、女性の選択の新たな道標となりそうな成長物語だ。女優マリリン・モンローを、新たな視点で読み解くエンパワーメント小説。「コロナ禍が始まる前から、マリリンを軸に書きたいとは思っていたんですね。大きなきっかけは、作中にも挙げた田中美津さんの『いのちの女たちへ とり乱しウーマン・リブ論』です。この本を読むまで、マリリンをフェミニズム的な文脈で捉えたことがなかった。女性解放運動が活気づくのはマリリンの死後なのですが、彼女がもう少し長く生きていたらフェミニズムで救われたかもしれないと思ったんです」山内さんは、杏奈に思いを託す。杏奈は、3年生から履修した〈ジェンダー社会論演習IV松島ゼミ〉でジェンダー学やフェミニズムを学ぶ。マリリンという女性とその時代についての考察を深めていくと…。「私も誤解していたのですが、実際に調べてみたら、本名のノーマ・ジーン時代にお金のために撮ったヌード写真スキャンダルに対して毅然と立ち向かったり、#Me Too運動を彷彿させるセクハラの告発をしていたり。いろいろな意味で、マリリンこそが誰よりも早くフェミニズム的な行動を起こし、発言していた“先駆的な存在”だったんです。実は、時代が追いついていなかっただけなんですよね」山内さんは、女性解放運動のパイオニア、グロリア・スタイネムの『マリリン』や、評伝を多く手がけるエリザベス・ウィンダーの『マリリン・イン・マンハッタン』(未邦訳)なども読んだ。マリリンの実像を知るのに役立ったという。物語をどんなふうに締めくくるかは悩んだ。「何が美しいエンディングとなるかはやはり時代によって違うと思うんですが、いまならこうかなと。杏奈が送った最初の2年は、新しい出会いや経験、そこから得られるものが極端に制限された大学生活でした。いわば、しけた日常だったかもしれませんが、一方ではマリリンを介してたくさんのことを追体験したともいえます。没入の具合によっては、机上で触れた世界も、豊かでかけがえのない体験にできると思います」山内マリコ『マリリン・トールド・ミー』アンチフェミの莉子、社会人枠で入学した志波田、女性ばかりのゼミの黒一点的存在の流星や翼など個性派が集い、物語を盛り上げる。河出書房新社1870円やまうち・まりこ作家。1980年、富山県生まれ。2012年にデビュー短編集『ここは退屈迎えに来て』を刊行。『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』ほか著書多数。※『anan』2024年7月10日号より。写真・森山祐子(山内さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年07月10日新川帆立さんの政界を舞台にした小説、『女の国会』をご紹介。政治になじみのない人も臆するな。男社会でサバイブする女たちの奮闘。「過去のフェミニズム文学では、差別と貧困の問題が不可分に描かれていることが多いと感じます。でも、社会的地位があり経済的に恵まれている人であっても、女性であるだけで差別され、社会のどの位置に逃げても差別は追いかけてくる。それを描くためにハイキャリア女性が直面する差別を描こうと思いました。少なくとも2020年代にこういう現実があったのだと、作品の形で世の中に刻みつけておかねばという使命感めいたものがありました」新川帆立さんの『女の国会』の舞台は政界。首相経験者の父を持ち、自身も40代で当選5回、女性初の総理大臣もあり得ると期待されていた与党議員・朝沼侑子の訃報が舞い込む。遺書があり、死因が青酸カリだったため、自殺説が濃厚とされた。しかし、朝沼自身も賛同し、超党派で進めていた「性同一性障害特例法の改正案」に待ったがかかったタイミングとはいえ、自殺するには動機に乏しい。そんな朝沼の死に疑問を持った野党議員の高月馨や、高月の政策秘書・沢村明美は真相を探り始める。政治記者の和田山怜奈や朝沼に憧れていた地方議員の間橋みゆきも加わって、事件は驚きのエンディングへ。本書は4つの章からなり、事件の角度を変えて解いていくスタイル。各章の語り手となる職業の女性たちには、取材もした。「政治的ビジョンや職業的な話ではなく、どんな喜びやストレスがあるかといった“人となり”に着目して取材し、物語に活かしました。私自身が肌感覚で政治というものに近づけたし、ニュースを見るのが楽しくなりましたね。都知事選挙の報道やSNSで、わざと女同士の対決を際立たせる風潮を目にすることもあり、作品世界で描いていたようなことが現実でも起きて驚きました」新川ワールドらしく、キャラクターたちがみな魅力的。セクハラしてくる大物議員までもが、一目置きたくなる一面を発揮する。「どの人物も特にモデルはいないのですが、主人公の高月だけは、我ながら市川房枝さんに影響を受けた感じがします。取材する中で感じたのは、政治家の方って基本的にみなさんにカリスマ性があるんですよね。ただの悪代官では政治家らしくないので、肉付けには腐心しました」真相が暴かれた後の決着も感動もの。ぜひ読むべし。『女の国会』〈お嬢〉と呼ばれる朝沼は〈国民党〉は与党所属。〈憤慨おばさん〉の異名を持つ高月の〈民政党〉は野党第一党。党派を超えたシスターフッド。幻冬舎1980円しんかわ・ほたて作家。1991年、アメリカ生まれ。弁護士資格も持つ。2021年、デビュー作『元彼の遺言状』が大ブレイク。『縁切り上等!』ほか、著書多数、映像化作品多数。※『anan』2024年7月3日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年07月01日舞台『応天の門』が、2024年12月に東京・明治座で上演される。原作は、美麗な筆致を活かし『戦国 BASARA2』や『 SP 警視庁警備部警護課第四係』など多くのコミカライズを手がける気鋭の作家・灰原薬による同名歴史漫画。平安時代を舞台に、学問の天才と称される菅原道真と、都で随一の色男である在原業平がタッグを組み、京の都で起こる怪奇事件を次々と解決していく様が描かれる。唐に憧れ、優れた洞察力で事件を解決していく引きこもりのエリート文章生・菅原道真役は、2.5次元舞台を中心に活躍している佐藤流司、検非違使の長を務める歌人・在原業平役は、映像・舞台問わず俳優として幅広い役柄をこなす柔軟性が評価される高橋克典、そして、唐からの渡来人で都の遊技場を仕切る女主人・昭姫役は、ミュージカル作品にとどまらず、近年様々な役柄に挑戦している花總まりが演じる。脚本は、ドラマから映画、ミュージカルまで幅広く手がける桑原裕子、演出は、緻密な演出とストーリーテリングで高い評価を得ており、歌舞伎の新作書き下ろしや劇団四季の新作も担う青木豪が担当。また、公演の象徴ともなる題字は、書道家の武田双雲がしたためた。併せて、原作者の灰原と出演者3人からコメントが到着した。■灰原薬(原作)コメント歌劇に続きまさかの2度目の舞台化、まだ騙されてるのでは?と疑い半分ですが明治座という大きな舞台で、豪華なキャストでどのような京のドラマを見せていただけるのか今から楽しみでなりません。この発表までに色々なチェックをさせていただいておりますが、ああ!それよそれ!というような、原作の意図を汲みに汲んでくださっているスタッフ皆様のプロのお仕事ぶりと解像度の高さに安心してお任せしております。どうぞ皆様もご期待くださいませ。■菅原道真役:佐藤流司 コメント今回、新しい挑戦の機会をいただけたこと、とてもワクワクしています。菅原道真は、静と動で言えば「静」の人間。彼が平安の世をどう生きていたか、何を感じていたかを大切に演じていきたいです。明治座での公演も人生初めてなので、非常に楽しみですし、劇場でたくさんのお客様にご覧いただきたいと思っています。皆さんに観に来てよかったと思っていただける舞台にできるよう頑張ります。■在原業平役:高橋克典 コメント2024年大河ドラマ『光る君へ』でも話題の平安時代。この平安時代を舞台に描かれた大ヒット漫画『応天の門』。引きこもり学生の菅原道真と共に事件を解決してゆく少将「在原業平」を演じさせていただきます。物語の中では、デキるのか抜けているのか、どこか掴みどころのない、女性にモテモテの公卿様。明治座公演ともあって、皆様が何度も観劇していただきたくなるような、魅力的で、かつ深い舞台となりますよう。あまり馴染みのない平安の時を楽しんでいただけますよう全力で努めてまいります。切れ者の道真との歴史物クライム・サスペンスをどうぞお楽しみに。僕もとても楽しみです。皆様どうぞよろしくお願いいたします。■昭姫役:花總まり コメント道真にとって頼れる存在である・昭姫。遊技場を束ねる主人で、唐から来たバックグラウンドも持つ女性ですので、お稽古を積み重ねて、彼女の内面にある信念や葛藤を丁寧に表現していきたいです。皆様にお楽しみいただけるよう精一杯演じますので、是非劇場に足をお運びいただけますと幸いです。<公演情報>舞台『応天の門』原作:灰原薬『応天の門』(新潮社「コミックバンチ Kai」連載)脚本:桑原裕子演出:青木豪出演:佐藤流司高橋克典花總まり ほか日程:2024年12月会場:東京・明治座公式サイト:
2024年06月24日総合空調メーカーのダイキン工業株式会社(以下、ダイキン)と産業用ボイラメーカーの三浦工業株式会社(以下、三浦工業)は、5月30日に開催された両社の取締役会で資本業務提携することを決定しました。今回の提携では、ダイキンが三浦工業に出資し発行済株式の4.67%を取得、三浦工業はダイキンの100%子会社である株式会社ダイキンアプライドシステムズ(以下、ダイキンアプライド)への出資を行い、発行済株式の49%を取得します。両社が持つ製品や技術・サービスなどの事業ネットワークを活用することで、業種によっては1つの工場で使用される総エネルギーの50%相当に関与することが可能になります。両社は、日本各地の工場で空調や蒸気ボイラ、水処理システムなど熱・空気・水に関するトータルソリューションの提案をワンストップで実施し、工場市場でのカーボンニュートラルの実現に向けた具体的な協業を開始します。ダイキンは、ヒートポンプやインバータなどの環境技術を活かした、省エネ性の高い空調機を製造・販売し世界170ヵ国以上で事業を展開しています。グローバル各地域の特性や市場用途に応じた商品を展開し、顧客のニーズに合ったソリューションの強化を進めています。ダイキンアプライドは、食品・医薬品・化学・電機など各種工場の冷却加熱設備や産業用空調設備、環境試験室、クリーンルームなど、空気・熱に関わるモノづくりの現場で最適な現場の提供をめざし、さまざまな提案を行っています。一方、三浦工業は、産業用ボイラのトップメーカーとして、工場・ビル・病院など暮らしのあらゆる熱源となる蒸気ボイラをはじめ、水処理機器・食品機器・メディカル機器等の製造・販売・メンテナンスを行ってきました。国内にはお客様の工場内を熟知した1,200名を超えるフィールドエンジニアが、機器のメンテナンスを行うとともに、お客様にとって最適な熱のソリューションを提案しています。カーボンニュートラル実現をめざし、国や企業での取り組みが加速しています。工場は、電力消費量やCO2排出量において多くの割合を占め、省エネ、再生可能エネルギーを活用した仕組みの導入が必要とされています。今回の提携では、ダイキンの省エネ・環境性能が高い空調・冷熱関連の豊富な製品群を軸に、ダイキンアプライドが培ってきたエンジニアリング力をベースにしながら、三浦工業の工場を中心とした顧客への提案や設備運用・サポートといったフィールドサービス力を融合し、工場全体での省エネやCO2排出量の削減等の課題解決につなげます。ひとつとして同じ設備のない産業用の熱利用の現場においてさまざまな熱の融通を可能にすることをめざし、熱のゼロエミッションへの挑戦を幅広く加速していきます。将来的には、日本で確立した工場でのソリューションメニューを世界各地に広げ、世界の生産現場における脱炭素化に貢献していきます。〔ダイキンの概要〕会社名:ダイキン工業株式会社設立:1924年10月25日本社:大阪府大阪市代表者:代表取締役社長 兼 CEO 十河 政則資本金:850億円従業員数:98,162名(連結)主な事業:空調・冷凍機、フッ素化学、油圧機器部品などの製造・販売〔ダイキンアプライドシステムズの概要〕会社名:株式会社ダイキンアプライドシステムズ設立:2004年6月29日本社:東京都港区代表者:取締役社長三品 孝資本金:3億円ダイキン工業100%出資の子会社従業員数:550名主な事業:工場など業務用の空調・冷熱システムのサービス、エンジニアリング〔三浦工業の概要〕会社名:三浦工業株式会社設立:1959年5月1日本社:愛媛県松山市代表者:代表取締役社長執行役員CEO兼CTO米田 剛資本金:95億円従業員数:6,135名(連結)主な事業:小型貫流ボイラ・舶用補助ボイラ・排ガス(廃熱)ボイラ・水処理機器・食品機器・滅菌器・薬品等の製造販売、メンテナンス、環境計量証明業等 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年05月30日時代の空気を反映することに関しては、小説は実に軽やか。さまざまな文体、構成で、私たちに今起きていることや気分を伝えてくれます。ここでは、独特の文体で読者を魅了する、大田ステファニー歓人さんに注目します。独特なリズム感にはまる人続出・大田ステファニー歓人さん選考委員の金原ひとみさんや川上未映子さんらに激賞され、第47回すばる文学賞に輝いた大田ステファニー歓人さんの『みどりいせき』。え、どんなイントネーションで読めばいいの、とタイトルから幻惑させられる。「みなさん、“い”にアクセントをつける読み方をしているみたいなので、うちも合わせてそうしてます。でも、好きなイントネーションで読むのも楽しみって感じでお願いしたいです」物語は、〈ぼく〉こと桃瀬翠(ももせ・みどり)の語りで進む。無気力で不登校になりかかっていた高校2年生の〈ぼく〉は、小学生のころに少年野球でバッテリーを組んでいたひとつ年下の女子・春と再会。ひょんなタイミングで春がつるんでいる面々と関わることになり、その溜まり場に居心地のよさを見出す。だが彼女たちは違法なお菓子やたばこを手売りで密売をしている仲間たちで…。そんな仰天の展開へなだれ込み、捻れた青春のグルーヴ感にしてやられる。「金原さんや川上さんから選評で青春小説だと言われて、そうかこれは青春かって納得したけど、自分自身でそう思って書いたわけじゃなかったんですよね。たぶんまだ思春期だから、それを懐かしむとかもないし、客観的に何が青春なのかピンときてない。小説って一人で書くものだから、結構自分の意識しないところでも自分が出ちゃう。それで、主人公たちの刹那的な側面は、もしかしたら無意識に自分が出てる場合もあるのかも。生きててずっと『今が最高』って気持ちなんだけど、それを一瞬一瞬の今しかできない大事な体験、って意識して描いたわけじゃなくて、彼らの日常をただ描写していこうという意識で書いていました。自分的には人生全部がそんな普通の連続で、選択とその総体が人生だと思ってるし、演出的な気持ちはそれほどないかもしれないですね」自分にフィットする文体を求めて。注目されたのは、ステファニーさん独特の言語感覚だ。物語の冒頭で、小学生の〈ぼく〉がファウルチップを捕り損なって転ぶ場面では〈たどり着いたのは音も色も、光も闇もない素粒子の世界こんちは。(略)どっちゃ無。からのインフレイション。そしてビッグバン〉。春たちに距離を置かれそうになって泣きながら引き留める場面では〈うう、ま、またあぞびにいっでいい、んっぐう〉。擬音や省略形を駆使して生み出す言葉のリズム。仲間内だけ、あるいは若者にだけ通じる隠語やスラング。音に心情も状況も内包させてしまう会話のライブ感。自在に暴れ回るラフで自由な口語体に脳髄をゆさゆさと揺さぶられ、軽いトリップ感さえ疑似体験できること必至だ。「文体って、作品の届けたい部分を誰かに配送するための梱包材みたいなものだと思ってて。文体が主人公のパーソナリティと密接だと、読者も読み進める過程で主人公の視点に馴染んで、内面へするっと入り込めるから、どんな人間か伝わりやすい。そいつがどんなふうに人とやりとりするかで、多角的に人物の性格も浮き上がる。だから、世界をちょっと上から眺めて、作品の軸を見失わないようにすることと、とっちらかりすぎないように監視することが、自分が書くときに結構使ってる神経です。語りと描写を同時に描けるから、今回はこの書き方が効率的で一石二鳥だと思って。楽しみながら書ける文体が『みどりいせき』のこれなんですけど、推敲に超時間かかるし、結局めっちゃ疲れます(笑)」そんな無二の言語センスをどうやって作り上げてきたのかはやはり気になるところ。「読んできた小説はうち的に王道ばっかで答えるのはちょっと恥ずいですが、小学校のころは、司書さんレコメンドのままに伊坂幸太郎さんやあさのあつこさん、重松清さんとか。自分で買うようになって今でも好きなのは、金原さんや川上さん、町田康さん、村田沙耶香さん…、町屋良平さん、津村記久子さん、干刈あがたさん。って感じで、この数年だと、千葉雅也さんの『エレクトリック』も永井みみさんの『ミシンと金魚』もめっちゃよかったし、あと山下澄人さん、井戸川射子さん…」ふだんの読書はKindle派だそう。インタビュー中にスマホでKindleの本棚を眺めながら、惹かれた作家や作品を挙げてくれたステファニーさん。謙遜するが、かなりの読書家。「うちがグッとくるのってたぶん、知らん奴の日常が一人称で語られる作品。どっか自分と通じるとこを探したり、その世界に放り込まれる感じが好き。もちろん能動的にフィットしにいってんだけど、そもそもフィットするために飛び込ませてくれる器がそこにあるからなんだろうなと。うちもそういう語りを大切に書いていきたいですね」『みどりいせき』は、言語化された翠の自意識や身体感覚が、読みながらひしひし体感できてしまう稀有な一作。日本文学の可能性を拡張した作品と語る識者も多い。集英社1870円おおた・すてふぁにー・かんと1995年、東京都生まれ。2023年、「みどりいせき」ですばる文学賞を受賞。小説のほか、音楽や映画、特に1960~’70年代のアメリカン・ニューシネマと呼ばれるジャンルにも影響を受けたそう。※『anan』2024年5月1日号より。写真・小川朋央中島慶子(本)取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年04月27日《先日、夫婦を卒業しました。友人になりました。わたくし事ですが、三浦姓を選びましたのでお知らせいたします》Xにこう綴ったのは国際政治学者の三浦瑠麗氏(43)。4月26日、離婚したことを発表した。昨年3月、三浦の夫・三浦清志氏(43)は4億2000万円を着服したとして、業務上横領容疑で逮捕されていた。その際、三浦は《私としてはまったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ないことではございますが、捜査に全面的に協力する所存です。また、家族としましては、夫を支えながら推移を見守りたいと思います》とコメントし、無関係を強調した。逮捕の約2カ月前である昨年1月には、東京地検特捜部による家宅捜索を受けていた清志氏。家庭が混乱状態にあるなか、三浦も憔悴の日々を送っているかと思いきや……。昨年2月上旬、都内の飲食店で男性とデートする三浦を本誌は目撃。2時間以上を店で過ごした後、2人は腕を組んでぴったり寄り添いながら店の外へ。タクシーで繁華街へ向かい、隠れ家的な居酒屋でハシゴ酒を楽しんだようだ。最後にはスーツ姿の男性たちが数人合流し、三浦が帰路についたのは深夜1時ごろのことだった。さらにその翌日、三浦が夕方4時ごろに向かったのは5つ星ホテルのバー。昨晩とは別の若いイケメンと合流した。バーで数時間を過ごし、この日も三浦は男性と腕を組んで密着。そしてタクシーに乗り込むと、三浦は男性にしなだれかかり、頭を肩に乗せていたーー。夫が特捜部に追い込まれるなか、連日異なる男性とデートした三浦。三浦が社長を務める会社は当時本誌の取材に対し、《いずれの男性も仕事関係の10年来の友人です。個人情報については控えさせていただきます》とコメントしていた。いっぽうで三浦も過去のSNSでの投稿がプライバシー侵害に当たるとしてテレビ朝日の元アナウンサーから訴えられていた裁判で、昨年3月に敗訴が確定。三浦は30万円の損害賠償支払いが命じられている。にもかかわらず、三浦が“悠々自適”な生活を崩すことはなかった。「昨年4月には、三浦さんと落語家の立川談春さん(57)との会食の様子を報じました。会食の帰り道、三浦さんは酔っ払っていたのか、会食に同席していた長女に抱きかかえられながら歩いていたといいます。また、三浦さんと長女が自宅に帰ったのは深夜0時を回っていたとも報じられています。当時小学6年生だった長女と夜中まで出歩いていたことで物議を醸しました」(スポーツ紙記者)奔放な姿はこのほかにもスクープされていた。「昨年6月下旬、三浦さんは長女と文藝春秋の社長・飯窪成幸氏とともに東京・新国立劇場でオペラを鑑賞する姿が報じられました。劇場を出ると飯窪氏が手配した車で恵比寿のバーへと移動し、同じ劇場で鑑賞していた脳科学者の茂木健一郎氏らと合流。この日も親娘の帰宅は深夜1時をすぎていたということです」(前出・スポーツ紙記者)夫の窮地にも“奔放生活”を貫いた三浦。離婚後もこの日々が続くのだろうかーー。
2024年04月27日最新の芥川賞受賞者で生成AIを創作に取り入れた九段理江さん。文学について思うことを伺いました。仮想世界を丁寧に描く新芥川賞作家・九段理江さんザハ・ハディド案の新国立競技場が実際に完成し、2020年のコロナ禍に予定通り東京オリンピックは行われた。そんな架空の設定が用意され、あり得たかもしれないもうひとつの東京の姿、そこで生きる人間の思いが描き出される。九段理江さんの『東京都同情塔』は、硬質で理論的な思索の中に、ユーモアとアイロニーがちりばめられた刺激的な作品だ。「ブラックユーモアだとか、皮肉がすごくてだとか、ものすごくよく言われるんですけれど、私自身は全然意識していないというか。自分に見えているままを書いているんですよね。素で性格悪いみたいに思われていないか、心配しています(笑)」2030年、東京・新宿御苑の敷地に完成予定の巨大刑務所。その設計に携わることになった牧名沙羅は、37歳にして成功を収めている女性建築家だ。沙羅はザハの建築を高く評価し、その対をなす建築となることを意図している。だが、高層のタワー型刑務所が〈シンパシータワートーキョー〉と呼ばれるようになると、そのネーミングに沙羅は拭えない違和感を覚え、社会におけるさまざまな概念をも再構築しようと試みる。起こらなかった無数の現実を想像してしまう。「最初に浮かんだのは、アンビルトというモチーフなんです。建築家のスキルって数学的で言語化とは遠いものだと思っていたのですが、実は構想を実現させるにはいま建てる意味や価値を説得できなくてはいけない。言葉を重ねていかないと崩れてしまうわけで、ものすごいバランスを求められる職業なんだなと。それで建築家を主人公にして書きたくなりました。沙羅が関わる建物を刑務所にしたのは『ケーキの切れない非行少年たち』という新書を読んだのもきっかけのひとつです。今の社会は多様性や寛容を強く要請してくるけれど、寛容さと必要な支援のバランス、みんなが幸せになれる、息苦しくない寛容ってどんなものだろうとよく考えていたんです」そんな土台に、ヒトの言葉とAIの言葉、寛容や多様性の受容と矛盾、支配と被支配等々、現代社会を混沌とさせている対立を幾重にも積み上げた〈バベルの塔〉を、読者の眼前にリアルに描き出す。「いま見えている現実というのも偶然の連なりでそこにある現実でしかないと思っていて、だからこそ、起こらなかった無数の現実ってどうだったのだろうと想像してしまうんです。そうしたらある研究者の方に『九段さんってロマンティストですね。ザハ建築が建ってようが、そんなことで世界は変わらないですよ』と言われちゃって。でも、もし東京タワーの外観が今と全く違っていたら、やっぱりそれを眺める人の意識も変わるんじゃないかなと思うんですね。だって、小説の力みたいなものがバタフライエフェクトになることもあるわけですから。私自身もそうだし、誰でも一冊の本を読んで変わってしまったという経験を否定できない。本程度の重量のものでそうなるのなら、巨大な建物がそびえていたときの、その影響力は凄まじいと思うんですよ」そんな九段さんに影響を与えてきたのは、宮沢賢治や三島由紀夫、泉鏡花など古典が多い。「日本文学でしか味わえないような、自然の風景や日本的なもの…何より、日本語の美しさそのものに惹かれていたんだと思います。それぞれの時代で価値が変わっても、また新しい読み方ができる、新しい読者を獲得するのが読み継がれてきた古典の力であり、魅力だと思うので、まだ読めていない古典をもっと読みたい。逆に、同時代の作家で次回作を楽しみにしているような存在はあまりいないんですよね。朝比奈秋さんくらいかな。むしろ、自分が何を書いていくかを楽しみにしていますね」『東京都同情塔』は、思索を言葉にし続ける建築家の沙羅と、彼女の言葉を反射させて語る美貌の青年・拓人、AIが紡ぐ言葉の三位一体が放つ魅力に引き込まれる。新潮社1870円くだん・りえ1990年、埼玉県生まれ。2021年、「悪い音楽」で文學界新人賞、’23年、『Schoolgirl』で芸術選奨新人賞、「しをかくうま」で野間文芸新人賞を受賞。’24年に「東京都同情塔」で芥川賞に輝く。※『anan』2024年5月1日号より。写真・土佐麻理子中島慶子(本)取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年04月26日〈なりたい自分を実現〉〈圧倒的に成長して〉〈正しいことは楽しいなぁ〉などとつぶやき、ソーシャルグッド系ベンチャーやチャリティ活動等に気軽にジョイン…何やらまぶしすぎる価値観を生きるZ世代。そんな彼らの日常を、鋭い洞察を駆使して腑分けして読ませてくれる麻布競馬場さん。『令和元年の人生ゲーム』は、4話からなる短編集だ。シニカルでユーモアあふれる洞察力に脱帽。Z世代の観察図鑑。「僕ら平成世代は、“がんばれば報われる”的な昭和の努力神話を引き継いでいないつもりだったのですが、実はどこかで、親世代の昭和のマッチョな価値観が自然とすり込まれているというか、驚くほど昭和の人間の延長戦をやっているんだなと思うことも多いんです」第1話は大学のビジコン(ビジネスコンテスト)サークル、第2話は人材系のメガベンチャー企業、第3話は地域猫保護にいそしむ人たちのシェアハウス、第4話は地域の銭湯活性化のためのコミュニティが舞台だ。どの短編でも、意識高い系の若者たちの挑戦と挫折ともいえるドラマが描かれる。昭和や平成に青春を送った人々から、何を考えているかわからないと思われがちなZ世代の思考回路や行動原理が、目新しいというより、わかりすぎるくらいわかるのが面白い。各編に登場する、ちょっと斜に構えた沼田という男に注目。キラキラしているけれど実際は何も生み出していない語り手やコミュニティを揺さぶるトリックスターだ。沼田の観察力は、著者のそれを彷彿させる。「僕が自慢できることがあるとすれば、会った人の数と飲みの場の数(笑)。そういう中で、自然と『この人ってどういう人なのかな』と考えるのが習い性になったというか。例えば『ブランドものとかに興味なさそうなのに、なんで財布だけマルジェラなんだ?』とか他のこともチラチラ観察しながら突き詰めたりするんですよ。それは何か関係しているかもしれませんね」だが空疎に笑っているのではない。逆説的に突きつけてくるのだ。「本書に登場する令和を生きる男女は賢くて、75点くらいは取れる人生なんですよ。でも、みんな行動しないで評論家気取りで生ぬるい幸せに浸かって流されていく。そんなのは幸せじゃないとは言わないけれど、その分大事なものを取りこぼしていないかと警告はしたいんですよね」麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』唯一、女性視点で進む第2話。女同士の葛藤や母と娘のすれ違いも描かれ、女性読者にとっては首肯し考えさせられるところも多い一編だ。文藝春秋1650円あざぶけいばじょう作家。1991年生まれ。2021年からツイッターに投稿していた小説が話題になり、書き下ろしなどを含む『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』でデビュー。※『anan』2024年4月17日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年04月17日愛人の吉蔵を殺害し、局部を切り取った猟奇事件の犯人としてその名を刻む阿部定。村山由佳さんの『二人キリ』は、定の真情と悲哀を掬い取る評伝小説だ。しかし、阿部定を題材に決めた動機は「この女はわからないと思った」からだという。ひとりの男を愛しすぎた女、阿部定の実像に迫る圧巻の評伝小説。「テレビ番組で阿部定事件についてコメントすることになり、初めて供述調書を読んだんです。すると、あれほどの直情的な事件を起こした人とは思えないくらい、客観的に整理できていて、語りもわかりやすく驚いたんです。それだけに、この人のことはわかると共感して描き始めた『風よ あらしよ』の伊藤野枝とは違い、定は『私と全然違う』というのが出発点でした。野枝をはじめ、『青鞜』の女性たちは資料があり、研究されていますが、定のように教育も受けられず身を持ち崩した女性のことはほとんど記録も残っていない。定は事件のせいでめずらしく“声が残っている”女性なのです」本書は、脚本家の波多野吉弥が、台東区竜泉のおにぎり屋『若竹』を訪ね、定を直撃するところから幕を開ける。吉弥は〈『二人キリ』の世界で起こったほんとうのこと〉へたどり着きたいと考え、四半世紀も阿部定事件を独自に調べ、関係者への聞き取りをしていた。『若竹』は、定が実際に出所後に営んでいた店だ。村山さんは、現実と虚構とを縒り合わせ、小説に仕立て上げた。「定の供述調書があまりにも詳しかったので、定の言葉をなぞっていくだけでは小説にする意味がないなと思ったんですね。でも、阿部定事件そのものを知らない世代も増え、そういう読者への水先案内人のような役割が必要だなと思ったんです。それで、吉弥から定を見つめる入れ子構造にしました。ダメ男との悪縁ばかりあった定は、精神的にも肉体的にも無防備に自分をさらけ出せる初めての男性が吉蔵だったんですよね。そんな人に出会ったら、それはなくしたくないかもしれないね、と。ここだけはわかる気がしました」エンディングは悩んだという。「私がいちばん驚いたのが、定ってわりと長生きしていたのだなという事実。あるときふっと消息がわからなくなるのですが、意外性も含め、そこまでは彼女の“その後”を追いたいと思ったんですね」昭和の妖婦と記号化されてきた阿部定像が一変すること請け合い。村山由佳『二人キリ』タイトルは、定が吉蔵の傷口から流れる血でシーツにしたためた言葉〈定吉二人キリ〉から来ている。吉弥を焚きつける映画監督Rにも注目。集英社2310円むらやま・ゆか作家。1964年、東京都生まれ。2003年『星々の舟』で直木賞、’21年、伊藤野枝の生涯を描いた初の評伝小説『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞を受賞。その他著書、受賞歴多数。※『anan』2024年4月10日号より。写真・露木聡子(村山さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年04月10日ある脅迫状から始まる、おぞましき真相と真実。暴くことが必ずしも正義や善意にならない人間心理の深淵を描き、話題をさらった織守きょうやさんの『花束は毒』。『キスに煙』は、またも誰かに強く焦がれること――を軸に描く、ミステリアスな一作だ。フィギュアスケート、才能の輝き、秘めた恋…華麗なサスペンス心理劇。元フィギュアスケーターで引退後にデザインの仕事に就いているシオこと塩澤詩生(しおざわ・しお)と、いまもトップスケーターとして活躍する志藤聖(しどう・ひじり)。ふたりは無二のライバルであり、尊敬し合う友でもある。だが、シオは密かに志藤を愛していた。「今回は、私の中でしっかり、彼らのキャラクターを決めてから書いたんですね。なので、シオだったらこう言うし、志藤だったらこう返すなというやりとりを、彼らを理解して書けた手応えはありました。編集さんに指摘されて腑に落ちたんですが、繊細にあれこれ考えてしまうシオは芸術家肌だし、できるかできないかわからないものは試してみようという志藤は、アスリートの思考。ミステリーを書いていると、物語を進めるための装置としてキャラクターを使わざるを得ないこともあるので、ちゃんと違いが際立ったのならよかったなとほっとしました」冒頭で、入念にシャワーを浴びるシーンが描写される。誰とは書かれていないが、〈彼の痕跡〉を必死に洗い流す様子から、ただならぬことが起きたのはわかる。そして、もたらされるフィギュアスケートのコーチ、ミラーが転落死したというニュース。シオは一時期ミラーと付き合っていた過去がある。一方、志藤はミラーとの間に真相不明の因縁があり、彼を徹底的に嫌っていた。そのため、ミラーの訃報に触れたシオと志藤は、「彼が関わったのではないか」と、互いに疑心暗鬼になり…。交互の視点で綴られる迫真の内面描写に、読者もまた翻弄される。「もうひとつ書きたかったのは、才能についてです。私も天才の話が好きですし、天才を見上げる人の複雑な気持ちや、誰に評価されるのが大事かなど、答えのない世界だから面白い。本作は人が死んでいる話なのですが、主人公たちにとってその出来事がどれほどの意味を持つのか。真相がわかったとき、シオと志藤とミラーの関係における温度差や残酷さが際立つと思うんですね。そこを感じてもらえたらうれしいです」織守きょうや『キスに煙』濃密な恋愛模様も本書の魅力。性的マイノリティであるシオの思いはどこへ向かい、志藤はどんなふうに応えるのか。カタルシスをお約束。文藝春秋1870円おりがみ・きょうや作家。1980年、ロンドン生まれ。2012年、「霊感検定」で第14回講談社BOX新人賞を受賞し、’13年に同作でデビュー。映像化もされた「記憶屋」シリーズほか、著書多数。※『anan』2024年3月20日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年03月20日有限会社安岡蒲鉾店(代表取締役:安岡 一、所在地:愛媛県宇和島市三間町中野中293番地)では、食育の一環として地域文化への愛着を育み、じゃこ天の豊かな魅力を広く伝えるために「じゃこ天の本」(A4サイズ16ページ)を発行しました。1,000部制作し、地元学生の社会科見学や当社への訪問客等へ無料で配布しています。子どもたちに愛媛県の伝統食を楽しみながら学んでもらい、より多くの方々にじゃこ天の美味しさを知っていただくための取り組みです。じゃこ天の本 表紙■ガイドブックの概要このガイドブックでは、じゃこ天の歴史、特長、作り方、食べ方等の情報を幅広く紹介しています。・タイトル:じゃこ天の本・発行日 :2024年3月18日・ページ数:16・発行 :有限会社安岡蒲鉾店〈参考〉PDFファイルURL: じゃこ天の本 サンプル01じゃこ天の本 サンプル02■配布場所<安岡蒲鉾 直営店>安岡蒲鉾 本社工場、道の駅みま店、かけはし松山店(JR松山駅構内)<愛媛県のアンテナショップ>せとうち旬彩館(東京都新橋)■安岡蒲鉾について愛媛県宇和島市に本社を構え昭和27年の創業以来、宇和海近海で水揚げされる「ほたるじゃこ」や「えそ」を原料にじゃこ天、かまぼこ等の魚肉ねり製品を製造販売しております。創業以来、原料の魚屋製造方法にこだわり、朝早くから魚を見つめ、素材を吟味し、変わらず手作業で一匹一匹、魚の頭を落とすことから作っています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月18日SNSで社長の投稿が大炎上。社内の経営陣からは、問題となったワード〈スマイルコンプライアンス〉をポジティブに塗り替えてしまおうというプロジェクトが立ち上がる。白羽の矢が立ったのは、広告宣伝部の中堅社員・多治見勇吉。勇吉は「スマイルコンプライアンス準備室」の統括リーダーを拝命し、実体もわからないその言葉を〈スマコン行動規範〉として社内外に発表しなくてはいけなくなる。安藤祐介さんの『仕事のためには生きてない』は、一介の社員が味わう悲喜こもごもと、勇吉のモットーたる〈ロックな生き方〉との板挟みを描いた面白長編。笑って泣けて明るい気持ちになる。“勤め人あるある”の応援歌小説。「僕はいまの職場で落ち着くまで、20代で5回転職しました。ホントにちっちゃい職場から大きい職場までいろいろと経験したので、その勤め人生活で溜めたあるあるを全部ぶつけてみるつもりで書きました。コンプライアンスに関しては、企業の危機管理に詳しい國廣正弁護士の本などを大いに参考にしました」何も決まらない会議、ころころ変わる上司の意見に振り回されるタスク、否定ありきで突き返される書類の手直し等々、勇吉に降ってくるのは紛れもなくデヴィッド・グレーバーが言うところの「ブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)」で、本書の裏テーマでもある。勇吉は、学生時代から続けている4人編成のロックバンドがあり、かなりよいワークライフバランスを続けてきたのに、それすら脅かされるに至り、あらためて、働くこと、生きることの意味を問い直していく。「作家として15年目になるのですが、これまで書いてきた主人公たちってほとんどがダメ社員。でも自分の周囲を見ても、勇吉と同じ世代の30代半ばってすごく優秀な人が多い印象なんです。デジタルネイティブでコミュ力も高くて。ただ、できるからこそ、そこに居続ける意味が見えなくなるかもしれない。逆に勇吉は、とんでもない事態に巻き込まれたから考えるきっかけになったのかなと。どこに着地させようかはほとんど考えていなかったので、僕自身が成り行きを見守っていました(笑)」勇吉をサポートしてくれるチームの存在も、本書のいいスパイス。「本作はお仕事小説ではなくて、あえて〈勤め人小説〉と名付けたいです。読んでいただき、タイトルに首肯してもらえたらうれしいですね」『仕事のためには生きてない』勇吉のチームメイトは、再雇用枠の60代・沼尻、出世街道を走る同期のヤマキョー、20代の有能な部下・都築と相良などみな個性派揃い。KADOKAWA1980円あんどう・ゆうすけ作家。1977年、福岡県生まれ。2007年、『被取締役(とりしまられやく)新入社員』で、TBS・講談社第1回ドラマ原作大賞を受賞。『本のエンドロール』ほか著書多数。※『anan』2024年3月6日号より。写真・土佐麻理子(安藤さん)中島慶子(本) インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年03月05日全国ツアー、ニューアルバム『OVER』のリリース、そして3月にはアリーナ公演を予定するなど常に我々の想像を超えた音楽を届けてくれる三浦大知さん。『OVER』制作に込めたご自身の音楽活動の信念、活動を通した繋がりで感じた人間関係への思いを伺いました。率直な意見が言えるのも、相手へのリスペクトがあればこそ。圧倒的な歌声とパフォーマンスで、観る者の心を一瞬にして惹きつける。そんな唯一無二のエンターテイナーである三浦大知さんが、2月14日にニューアルバム『OVER』をリリース。今作には新たなクリエイターとのコラボなど、様々な試みが詰まっている。「音楽を作る時は、常にそれまでの自分を超えていきたいという思いがありますが、今作はよりその幅を広げたいと思ったんです。そのためにはまだご一緒したことのないプロデューサーの方たちと楽曲を作るなど、フットワーク軽くアプローチできたらいいなと考えていました」その一人が、「能動」の中毒性あるトラックを手がけたTOMOKO IDAさん。国内外で注目を集める気鋭のプロデューサーだ。「TOMOKOとは20歳くらいの頃から友だちだったんですけど、一緒に仕事をするのは今回が初めて。僕は以前からTOMOKOの作るトラックがかっこいいと思っていたので、TOMOKOの好きなように作ってほしいとお願いしたんです。でも、“三浦大知”を意識したポップス寄りのトラックを作ってくれて…。僕はTOMOKO名義で出しているインストのような複雑な構成の曲にしてほしかったので、改めてそうオーダーして、新たに送られてきたのが今の『能動』。ビートが次々変化して、同じところが一つとしてない。“最高!”となりました」仕事相手に修正をお願いするのは、どんな職業でも起こり得る場面。ともするとピリッとしてしまいそうだが、そんな時、三浦さんはどのようなコミュニケーションを心がけているのだろうか。「前提として、相手をリスペクトしているというところが大きいと思います。今回の場合は、TOMOKOのサウンドメイキングが好きで、その中に自分が入ってみたいと思っていたほど。それを言葉にもしますが、リスペクトする気持ちって透けて見える気がするんです。相手を尊重していることが伝われば、率直な意見を言っても、信頼は揺るがないんじゃないかと思います」今作では旧知の間柄でのコラボも実現。「全開 feat.KREVA」で客演しているラッパーのKREVAさんとは、これまで何度も曲作りを共にしている。「KREVAさんは僕にとって、永遠のかっこいい先輩です。昨年、ライブを観に行かせていただいた時も、そんなKREVAさんが“全KREVA”を出し惜しみなくやり尽くしていたことに感動して。以来、自分の中で“今を全開で生きる”ことがキーワードになりました。だから今二人で歌うなら、『全開』しかないでしょう、ということになったんです」疾走感のあるビートに、KREVAさんの力強いラップと三浦さんの“全開”というリフレインが乗り、背中を押されるような感覚に。こうした勢いのある曲がある一方で、ファルセットでゆったりと歌い上げる「Sheep」など、三浦さんの表現の幅広さは計り知れない。「僕は“三浦大知”という、ある種の遊び場みたいなものでありたいと思っているんです。そこにトラックメイカーの方とか、ダンサーとか、いろんな人が遊びに来て、三浦大知を媒介に、それぞれの表現を楽しんでほしい。僕はそこに“溶けている”くらいがいいんです。そうなることで、楽曲の面白さがダイレクトに伝わると思うから」三浦さんの言葉からは、人との関わり合いにより生まれる化学反応を楽しみ、柔軟に捉える姿勢が窺える。それは歌詞に対するスタンスからも感じられる。「僕は、明確なメッセージを伝えたいというよりも、受け取った人の解釈の余地を残しておきたいんです。同じ曲でも、聴いた時の感情によって歌詞の響き方が変わってくる。そんなふうにいろんな角度から自分の気持ちを投影できる歌詞であったらいいなと思っています」ところで最近、プライベートの人間関係では、こんな気づきがあったという。「自分が遠慮すると、相手もその空気を感じて遠慮してしまう。せっかくの縁を逃してしまうというか。実は僕、ピースの又吉さんがYouTubeの番組でやっている、小説の読み解き企画がすごく好きで、ラジオ局で又吉さんをお見かけした時に、それを伝えたいって思ったんです。でも、突然知らない人に話しかけられても困ってしまうかも…。そう躊躇して会釈だけしかできませんでした」その出来事を猛烈に後悔して、後日、自身のラジオ番組で「後悔しています」「いつかお会いしたいです!」とアピール。すると、昨年末に念願叶って初対面を果たせたそう。「僕のライブを観に来てくださって『また会いましょう』という嬉しい展開に。やっぱり自分の好意は、素直に伝えたほうがいいですね。もちろん、相手の方へのリスペクトを大切に。心の距離を縮める秘訣なのかなと思います」みうら・だいち1987年生まれ、沖縄県出身。2005年、ソロ・デビュー。代表作は「EXCITE」「Be Myself」「燦燦」など。’24年2月には全国7都市を巡るホールツアーを完走。2月14日、7年ぶりとなるオリジナル・アルバム『OVER』をリリース。初コラボには「EverythingI Am feat. Furui Riho」も。全10曲収録。通常盤¥3,410(SONIC GROOVE)チェスターコート¥121,000パンツ¥46,200(共にガラアーベント/3RD[i]VISIONPR TEL:03・6427・9087)シャツ¥35,200(レインメーカー TEL:075・708・2280)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年3月6日号より。写真・森山将人(TRIVAL)スタイリスト・村田友哉(SMB International)取材、文・保手濱奈美撮影協力・バックグラウンズ ファクトリー(by anan編集部)
2024年03月05日怒髪天が、新曲「ザ・リローデッド」のミュージックビデオを公開した。本楽曲は、1月31日にデジタルリリースされた楽曲。MVの監督は怒髪天のCDジャケットのデザインも手がけている木村豊が行い、西部開拓時代を思わせる作品となっている。また、全国ツアー『ザ・リローデッド TOUR 2024』の6月から7月にかけての公演詳細も発表された。<ツアー情報>『ザ・リローデッド TOUR 2024』3月7日(木) 千葉・LOOK ※SOLD OUT3月19日(火) 香川・高松DIME3月20日(水・祝) 高知・X-pt.3月22日(金) 福岡・LIVEHOUSE CB3月23日(土) 熊本・NAVARO3月25日(月) 兵庫・神戸VARIT.<3月14日よりHP先行、4月6日より一般発売スタート>6月20日(木) 東京・渋谷CLUB QUATTRO6月22日(土) 大阪・umeda TRAD6月23日(日) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO6月26日(水) 北海道・札幌BESSIE HALL7月6日(土) 新潟・GOLDEN PIGS BLACK7月7日(日) 福島・HIPSHOT JAPAN7月15日(月・祝) 宮城・仙台darwin7月20日(土) 石川・金沢AZ7月21日(日) 長野・ALECX<後日詳細発表>10月5日(土) 群馬・Club JAMMER’S10月9日(水) 和歌山・CLUB GATE10月11日(金) 広島・セカンド・クラッチ10月14日(月・祝) 岡山・ペパーランド11月2日(土) 北海道・札幌PENNY LANE2411月3日(日) 北海道・札幌PENNY LANE2411月16日(土) 大阪・BIGCAT11月23日(土・祝) 東京・Zepp Shinjuku (TOKYO)12月7日(土) 沖縄・沖縄Output12月8日(日) 沖縄・沖縄Output<主催イベント>『怒髪天 presents 湯ナイテッド・アワーヅ 2024 "春、温泉"』2024年4月13日(土)・14日(日) 石川・粟津演舞場<イベント情報>木村充揮 レッツゴー古希♪なんばHatch 2DAYS『嬉し! 楽し! の古希前週祭Day1!! 楽しんでや!!!』3月16日(土) なんばHatchw:木村充揮×三宅伸治 / 亜無亜危異 / フラワーカンパニーズ / the Tiger音市音座 2024 (スターダスト☆レビューのコラボレーションライブ!)3月17日(日) 日本ガイシホール(愛知県)w:スターダスト☆レビュー / 阿部真央 / 徳永英明 / ゴスペラーズ / 渡辺美里箭内道彦60年記念企画 風とロック さいしょでさいごのスーパーアリーナ “FURUSATO”3月31日(日) さいたまスーパーアリーナw:GLAYDOUBLE SIDED ROCK & ROLL4月11日(木) 荻窪TOP BEAT CLUBw:THE NEATBEATSARABAKI ROCK FEST. 244月27日(土)・28日(日) みちのく公園北地区 エコキャンプみちのく熱海音泉~浮世離れ歌謡祭5月3日(金・祝) 熱海芸妓見番怒髪天と柳家睦とラットボーンズの熱闘音泉ショー!横浜銀蝿 斗璃美勇徒 笛洲帝罵琉 全員集合! Ginbae Tribute Festival!5月11日(土) KT Zepp Yokohamaw:T.C.R.横浜銀蝿R.S. / 横道坊主 / 氣志團 / ザ50回転ズ / The Biscatsチケット情報:()<リリース情報>デジタルシングル「ザ・リローデッド」配信リンク:「ザ・リローデッド」配信ジャケットオフィシャルサイト:
2024年03月01日アイドルグループ・櫻坂46の山崎天が22日、都内で行われた「atmos presents SNEAKER BEST DRESSER AWARD(スニーカーベストドレッサー賞) 2024」授賞式・記者発表会に出席。スニーカーを素敵に履きこなしている著名人を表彰する同アワードの女性アーティスト部門を受賞した。山崎は「スニーカーは体の一部と言っていいほど毎日愛用しているので、素敵な賞をいただけて本当に光栄です。ありがとうございます」と笑顔でコメント。「スニーカーの良さはどんなお洋服にも合うことだと思っていて、今日はドレッシーな衣装にあえて外してスニーカーを合わせてみたんですけど、ダンスレッスンでもスニーカーを履かせていただく機会が多いので、男女問わずいろんな年代の方が長年履ける唯一の靴なんじゃないかなと思います」とスニーカーの魅力を熱弁した。また、スニーカーを一言で表すと「おばあちゃんになっても愛用したいもの」だと言い、「私はおばあちゃんになっても踊り続けたいなと思っているので、歩きやすいですし、スニーカーを死ぬまで履き続けたいと思います」と語った。同アワードは、2月22日(スニーカーの日)にちなんで、「スニーカーが似合う」「今後スニーカーを履いてほしい」「スニーカーの需要喚起に貢献してくれた」という人たちを各部門賞ごとに選出し、表彰するもの。7回目となる今回、atmos pink賞はMiyu、インフルエンサー部門はなえなの、女優部門は莉子、俳優部門は綱啓永、男性アーティスト部門はimase、女性アーティスト部門は山崎天(櫻坂46)、モデル部門は藤田ニコル、芸人部門は寺門ジモンが受賞した。
2024年02月22日佐川光晴さんの『あけくれの少女』は、主人公の真記が、小さな運送会社を営む父とその経理を担う母、運動神経のいい8つ下の弟に囲まれて暮らす、広島・尾道での少女時代から幕を開ける。英語が好きで英語教師を目指し、両親から上京の許しを得るためにある計略に出た高校時代までを描いた「第一章 尾道スクール・デイズ」、進学し、中華料理店や観光通訳のアルバイトなどで居場所とお金を得て楽しんでいた大学生活から心機一転を迫られる「第二章 飯田橋キャンパス・ライフ」…と時系列で進んでいく4つの章からなる。真記の明るさやたくましさ、周囲の人々の温かさ、運を引き寄せる力は朝ドラを思わせ、読むとエネルギーチャージできそうな一冊だ。禍福は糾(あざな)える縄の如し。ヒロインの約20年の成長の軌跡が、爽やかだ。「いま親ガチャみたいな言い方がよくされて、親というものが簡単に否定されますよね。でも、それぞれが性分や価値観など親の代から引き継いでいる何かしらってわりにあると思っているんですね。それがどういうふうに真記の身になっていくのかをきちんと描きたくて、満州に駐屯していた祖父の終戦時のエピソードや、両親の駆け落ち話なども書いています。真記に有形無形に受け継がれているのが伝わるかなと」確かにダメなところもある父だが、彼が真記に伝えていく“教え”には人を鼓舞する力がある。その影響を受けたヒロインの生き方は、佐川さん自身の自立心や冒険を求める気持ちとも多分に重なる。研修基金を得て南米に遊学したり、いきなり食肉加工の現場で働くことを選んだり、その傍らに小説を書き始めたりと、なかなか仰天モノの遍歴である。「故人で俳優の児玉清さんと対談したとき『マルクスをかじったりすると、インテリっていうのは肉体労働してみようなんてちょっと思うものなんだ。でも、実際にやるやつなんてまずいないし、まして10年も続けるやつなんて見たことも聞いたこともない』と言われました(笑)」誰かに認められるという喜びをたくさん経験し、自信と勇気にして成長した真記。「両親や友人や周囲の人々との関係の中で育んだ、誠実さや熱意、知恵や工夫。それは時代が変わっても武器になるんじゃないでしょうか」〈どこで、どうやって生きていくのか、うちは自分で決めたい〉。12歳の真記が誓った未来を見届けて。『あけくれの少女』物語の舞台は、主に昭和末期から平成中期まで。バブルの首都ではなく、当時の地方の堅実な空気も織り込んで描かれているのが興味深い。集英社1980円さがわ・みつはる作家。1965年、東京都生まれ。2000年、「生活の設計」で新潮新人賞を受賞しデビュー。著書に「おれのおばさん」シリーズ、『牛を屠る』ほか。※『anan』2024年2月21日号より。写真・土佐麻理子(佐川さん)中島慶子(本)取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年02月21日2024年4月26日(金)、コニカミノルタプラネタリウム天空(東京・押上)にて『LIVE in the DARK w/三浦拓也(DEPAPEPE) ~Birthday Strings Live~』を開催します。本公演は4月生まれの三浦拓也のバースデーライブとして、渡邊紘率いるKokonQuartet(弦楽四重奏)とのコラボレーションでお届けする特別なプラネタリウムライブです。『LIVE in the DARK w/三浦拓也(DEPAPEPE) ~Birthday Strings Live~』開催決定!三浦拓也(DEPAPEPE)のバースデーを記念した『LIVE in the DARK w/三浦拓也(DEPAPEPE) ~Birthday Strings Live~』の開催が決定しました。本公演は三浦たっての希望によりプラネタリウムを舞台に、渡邊紘率いるKokonQuartetとのコラボレーションが実現。アコースティックギター、2本のヴァイオリン、ヴィオラ、そしてコントラバスによる弦楽五重奏で、バースデーライブにふさわしい特別な一夜をお届けします。弦楽器の持つ心地よく温かいサウンドと共に、プラネタリウムに合わせた特別なセットリストをお楽しみください。▼特設サイト 『LIVE in the DARK』とはプラネタリウムでしか体験できない、音楽と星空、そして暗闇が共鳴する全く新しい音楽エンターテインメント。星々がひしめく暗闇の中、耳を澄ませてみると、日常生活では感じることができなかった、微かな音の“表情”をしっかりと感じることができるはずです。全天周映像演出は数多くのライブ演出を手掛ける、ビジュアルデザインスタジオ“HERE.”が担当し、星空、音楽、そして映像がシンクロする、ここでしか体感できないプラネタリウムライブを実現します。良質な音楽、そしてプラネタリウムという非日常空間で、特別なひと時をぜひ。●チケット販売に関して●■DEPAPEPE オフィシャルファンクラブ「Acoustic Friends」先行受付(抽選)期間:2024年1月22日(月)12時00分~1月28日(日)23時59分 ※ファンクラブ会員の方が対象となります■ticket board先行受付(抽選)期間:2024年2月3日(土)10時00分~2月12日(月・祝)23時59分 ※ticket boardにご登録いただければどなた様でもご応募いただけます■一般販売(先着)期間:2024年2月23日(金・祝)10時00分~ ※予定枚数に達し次第受付を終了します※先行受付、一般販売いずれの場合も『LIVE in the DARK』特設サイトに記載されている注意事項を必ずご確認の上お申込みください※ticket boardをご利用いただくために会員登録(無料)が必要です※ticket boardに記載の応募規定(枚数/席種等)及び、申込に際しての注意事項をご確認の上ご応募下さい●『LIVE in the DARK w/三浦拓也(DEPAPEPE) ~Birthday Strings Live~』東京公演 概要●出演:三浦拓也(DEPAPEPE) / KokonQuartet(1st.Vn.根本理恵、2nd.Vn.若旅菜穂子、Va.松宮茉希、Cb.渡邉紘)日程:2024年4月26日(金)時間:1st Stage 18:30開演(18:00開場) / 2nd Stage 20:30開演(20:00開場)料金:一般シート:7,700円(税込) / 三日月シート:18,000円(税込) ※2名掛け/各公演3席限定会場:コニカミノルタプラネタリウム天空 in東京スカイツリータウン(R)【イベントに関する注意事項】※本イベントはプラネタリウムという会場の特性上、様々な制限を設けさせていただいております。「特設サイト」に記載されている注意事項を必ずご確認の上、チケット購入/来場をして下さい※イベントの延期/中止を除き、感染症を含む個人的な体調不良や周辺環境等の理由による払い戻しは行いませんので、ご了承の 上チケットをお買い求め頂きますようお願い致します※本イベントはプラネタリウム施設で星空、映像、音楽をお楽しみいただくイベントです。演出の都合上又は、ドームの座席配置の関係でステージ(アーティスト)が見えにくい場合がございます※中央後方のお席はプラネタリウム機器の関係でステージが見えにくくなっておりますが、星空・ドーム演出は一番見やすいエリアとなっております※本イベントは時節に応じた感染症防止対策を行い実施いたします※イベントの性質上、小学生以下のお客様はご入場いただけません(中学生以上は要チケット)▼その他詳細は特設サイトをご確認ください ●三浦拓也(ミウラタクヤ) プロフィール●1983年、兵庫県神戸市出身。2002年ギターインストゥルメンタルユニット DEPAPEPE(デパペペ)として活動をスタート。2005年メジャーデビュー。 インストゥルメンタルのアーティストのデ ビュー作品としては、日本音楽史上初の”オリ コンベスト10”にランクイン 、第20回日本 ゴールドディスク大賞にてW受賞に輝く。アジア各国、フランスやアメリカなど国境を超えてコンサートを行ない、タイでは3000人、インドネシアでは10000人以上もの観客を動員するなど海外での強さも感じられる。2021年には、恐竜好きが高じ(恐竜発掘の名所として知られる)福井県観光PRのテーマソングを提供。卓越したギターテクニックに裏打ちされた情緒溢れるメロディセンスとアレンジが高く評価され、楽曲提供やアレンジ、多くのミュージシャンとのセッション参加など幅広く活動中。Instagram@depapepe_miura X(旧Twitter)@DEPAPEPE_miura ●株式会社HERE.(ヒア)●代表土井昌徳。プロジェクションマッピングやVR360°ドームパノラマ映像の制作に特化した少数精鋭のビジュアルデザインスタジオ。プロジェクションマッピングでは、百貨店の常設やホテル、アーティストのライブ等、大規模案件の実績も多数。時代を捉えた演出と高い技術に裏付けられた良質なコンテンツ提供に定評がある。また、次世代のVR ドームシアター向け素材販売サイト「Shout!360」も運営、動画制作に役立つTipsも連載中。【Shout!360詳細 www.shout360.xyz】 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月22日5年の歳月を経て完成した破壊的青春小説『煩悩』について、作者の山下紘加さんに話を聞きました。あの子こそが自分を惑い悩ませる、〈煩悩〉そのもの。破壊的青春小説。「この小説の核になるようなアイデアが最初に浮かんだのは、24歳くらいのときでした。ヒントになったような人もいるんです。親友とも、同性への思慕みたいなものとも違う無二の存在。言葉にした途端に消滅してしまうような、どんな言葉にも当てはまらない関係性を書いてみたいと思いました」それから、年に1度くらい書いては消し、書いては消し、を繰り返してきた。『煩悩』は、山下紘加さんの中で5年の歳月を経て熟成し、やっと完成に至った特別な一冊だ。語り手の涼子は、中学時代から何かにつけ、同い年の安奈と一緒にいることを望んだ。やや男性嫌悪がある安奈は涼子を頼り、涼子は安奈を庇護下に置きたがる。だが、社会人になった安奈に恋人ができ、男の存在が安奈に何らかの影響を与えているのが見えてくると、涼子はそのことに苛立つようになり…。「安奈は涼子に対してずっと明け透けだったのに、特に男性関係について追求してもはぐらかすようなことが増えていきます。女の子たちは年頃になったら恋愛してセックスしてなんとなくの通過儀礼を経て汚れていく、そんな感じに拒否感があるんですよね。涼子の中には、安奈だけは聖域に置いておきたい気持ちがあったのかもしれませんね」生々しく濃密に描写される、嫉妬や所有欲といった感情のうねり。脱毛、月経、経血、性行為といった、女性ならではの身体性を抱えながら生きるリアリティ。「この作品では、これまで以上に、実感のある言葉しか使ってないというか。私が過去のどこかで味わったり思ったりしたものだけを言葉に置き換えていきました。自分でも思いがけずあふれてきてしまって、文字を打ち込む速度が追いつかないみたいな…。特に回想の部分では、そのまま句点でどんどん書き継いでいく文章になりましたね」そんなリズムに乗せられ、息を詰めるように読んでしまう。「大切すぎるから、何か外の力で壊されるのは我慢できない気持ちはあったのかな、と。時間が経てば痛みは和らぐとしても、自分が何をしたかは忘れられないと思うから、涼子はその破壊衝動がもたらした後悔を抱えて生きていくんでしょうね」〈煩悩〉というタイトルが、いつまでも胸の中でこだまする。山下紘加『煩悩』女性読者なら一層ビビッドに感じ取れる描写の巧みさにも注目。3Dイラストで描かれた落下していく蝶が美しく、カバーも目を引く。河出書房新社1760円やました・ひろか1994年、東京都生まれ。2015年「ドール」で文藝賞を受賞し、デビュー。前著『あくてえ』は芥川賞候補になった。他の著作に『クロス』『エラー』がある。※『anan』2023年12月27日号より。写真・土佐麻理子(山下さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2023年12月27日高知県で「いも天」の販売を行う有限会社大平商店は、2023年12月23日に自社ECサイトをオープンします。数々のメディアにも取り上げられている「いも天」をご家庭で再現できるいも天の粉などを販売いたします。衣は甘じょっぱく、外はサクサク中はふんわりと■取り扱い商品例「いも天粉」1袋 1,100円(税込)「かつおコロッケ」10個入り(冷凍) 4,000円(税込)(各種送料込、今後値段の変更あり)■新発売!秘伝の「いも天粉」50年間門外不出の大平商店のいも天粉は代々伝わる秘伝のいも天粉です。レシピを知る人は、親族のみ。よく真似をされますが完璧に近いものはないと自負しております。衣は甘じょっぱく、外はサクサク中はふんわりと。ご家庭で日曜市の味を再現できます。天のやさしい風味や食感を最大限活かす粉が大平商店のいも天粉です。いも天の生地は、甘すぎてもだめで風味を最大限に引き立てる絶妙な味わいにこだわっています。またとり天やお好み焼きに使用するなどアレンジレシピも可能となっております。秘伝の粉でいつもの料理をランクアップしてみてください。■いも天以外にも!さつまいも以外にも秘伝の粉は合います。野菜やお肉の天ぷらなど様々なレシピとしてこの粉をご活用ください。■いも天とは?さつまいもを甘い衣であげた高知県のソウルフード。全国的ないも天よりも衣があまじょっぱく、おかずというよりはおやつ。高知県では日曜市を中心に各スーパーのお惣菜コーナーなどで販売しています。(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2023年12月26日佐藤青南さんが昨年刊行した『犬を盗む』が大ヒット。資産家の女性が殺害され、愛犬が行方不明となる。その犬と、後ろ暗い過去を持つコンビニ店員が飼い始めた犬は何か関係がありそうで…という、犬を絡めたミステリーだった。最新作の『一億円の犬』もサスペンス感満載だ。虚飾まみれのインフルエンサーによる、厄災と気づきとは。疾走感たっぷり。「犬を題材にするのは編集さんから提案されたんですが、僕自身は最初は気が進まなかったんです。というのも、僕も犬を飼っていて、それをお金に換えることへの抵抗が拭えなくて。なので、書くなら、犬が絶対にひどい目に遭わないようにする、犬が最大限幸せになれるように配慮するという縛りを、自分の中に設けたんですね。それをクリアさせつつストーリーに波乱を持たせるので、結構頭を使いましたね」本書の語り手は、携帯電話ショップの派遣社員として働く小筆梨沙(こふで・りさ)。愛犬さくらとの日常をマンガにしてSNSに投稿し、なかなかの人気だ。そんな折、編集者の寺本直樹が書籍化の話を持ってきた。〈百万部、目指しましょう!〉という威勢の良さに心が動かされたが、実は梨沙は犬を飼ってさえいなかった…。「どんな物語にするかなかなか決まらなかったですね。『いっそ“犬はいない”で始めたらどうか』と浮かんだのが出発点です」梨沙がSNSに載せている写真は、海外のアカウントからの無断盗用だ。似た犬を飼わなければ書籍化はおじゃんになるだろう。犬探しに必死の梨沙に、不測の事態が!「梨沙はセレブアピールして編集者やファンを欺いています。本当は埼玉県の木造アパートでひとり暮らしをしているのに、現実を隠そうとして、とんでもない事態に陥ってしまう。僕はむしろ、殺人事件のような深刻な状況に置かれても、お腹もすくし、笑ってしまうような行動もするのが、人としてのリアリティだと思っているんですよね」予測不能さとスラップスティックが掛け合わされ、一気読み必至だ。「とある作家さんに『あなたの書く小説はヤバい人ばかり出てくる』と評されたことがあります。ヤバいかどうかはともかく(笑)、イマドキの読者が関心のありそうなトピックや現象を意図的に織り込んだらこうなりました。犬が好きな人、飼っている人はもちろん、そうじゃない人にも楽しんでもらいたいです」『一億円の犬』梨沙の架空の愛犬さくらは、保護犬だったという設定のため、保護団体から譲り受けようとするが…。愛犬家たちの一家言も興味深い。実業之日本社1870円さとう・せいなん1975年、長崎県生まれ。作家。2011年に『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞した『ある少女にまつわる殺人の告白』でデビュー。著書多数。※『anan』2023年12月6日号より。写真・土佐麻理子(佐藤さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2023年12月06日ピーチ・ジョン(PEACH JOHN)は、天星術占い師・星ひとみ監修の開運ルームウェアコレクションを発売する。“幸運を引き寄せる”ルームウェア天星術において、開運につながるラッキーアイテムとされている下着やパジャマ。今回の開運ルームウェアコレクションでは、天星術占い師・星ひとみの監修のもと、誕生日から導き出される12の天星タイプをモチーフにしたインナー1型、ルームウェア12型の全13型を展開する。各天星タイプの開運カラーを使用し、形やモチーフの数、それらを配置する場所など隅々までデザインにこだわった“幸運を引き寄せる”ルームウェアを身につければ、よりハッピーにリラックスタイムを楽しめそう。深夜タイプ&海タイプにおすすめのパジャマセット例えば、深夜タイプ&海タイプに提案するのは、「フェザーヤーンHARAマキパジャマ3点セット」。毛足が長く、優しい肌触りで身体を包み込むフェザーヤーンニットは、タテのラインを強調したリブ編みのパンツ、そしてストレッチ性のある微起毛のカットソー生地を使用した長袖Tシャツが展開される。全体的にビッグシルエットなのもポイントだ。深夜タイプはネイビー、海タイプはホワイトといった、天星タイプ別の開運カラーを採用。それぞれに運気を呼び込むメッセージ刺しゅうが施されている。空タイプ&満月タイプにおすすめのジャカードパジャマまた、空タイプには癒しのスカイブルー、満月タイプには“開運カラー”ラベンダーの「ホイップリージャカードパジャマ」をおすすめ。毎年人気を博すホイップリーパジャマは、毛布のようにふっくらとボリューム感のある柔らかなモールニットを使用しており、リラックスタイムにぴったりの優しい着心地が魅力だ。トップスは、たっぷりしたサイズ感でスタンダードなラウンドネックを採用。パンツはほどよい落ち感で、ひざ下がややフレアするシルエットなので、脚長効果が期待できる。<タイプ別おすすめ一覧>深夜タイプ:フェザーヤーンHARAマキパジャマ3点セット ネイビー 9,980円海タイプ:フェザーヤーンHARAマキパジャマ3点セット ホワイト 9,980円空タイプ:ホイップリージャカードパジャマ スカイブルー 7,678円満月タイプ:ホイップリージャカードパジャマ ラベンダー 7,678円大陸タイプ:グッドスリーピィフリースパジャマ イエロー 4,378円真昼タイプ:グッドスリーピィフリースパジャマ ブラウン 4,378円夕焼けタイプ:サーマルHARAマキパジャマ ボタニカルピンク 4,378円山脈タイプ:サーマルHARAマキパジャマ ネイチャーグリーン 4,378円朝日タイプ:ヘムレースリラックスワンピ ローズピンク 5,478円新月タイプ:ヘムレースリラックスワンピ ラベンダーシルバー 5,478円上弦の月:ボアフリースシャツパジャマ ナチュラルピンク 5,478円下弦の月:ボアフリースシャツパジャマ ベージュ 5,478円※サイズはすべてS/M、M/L展開【詳細】開運ルームウェアコレクション発売日:2023年11月1日(水)取扱い店舗:全国のピーチ・ジョン店舗および公式通販サイト
2023年11月10日自分は普通だと思うけど……三浦翔平さんは2018年に女優の桐谷美玲さんと結婚し、2020年に長男が誕生。番組ではしばしばお子さんとの日常を明かしている三浦さんですが、この日の放送ではランダムでカードに書かれたお題についてNGなしで即興トークするコーナーで、「マイルール」について明かしました。三浦さん自身は「マイルールなんてそんなにない」と思っているものの、「奥さんに言わせれば結構あるらしい」といい、桐谷さんからは「なんとかにこだわってるよね」「必ずこれしてるよね」等とよく言われるのだそう。たとえば、疲労困憊でお風呂に入る体力もなく寝落ち寸前のとき、「どんだけ眠くてもタオルをベッドに敷く」こと。髪の毛をセットしたときのワックスが枕につくのを防ぐためで、「嫌じゃない?子どもが公園で砂まみれで遊んで、そのまんまベッドに乗るなよ、着替えて、みたいなのと同じよ」と、あくまでの普通のことだと話す三浦さん。他には、掃除の仕方もこだわりを指摘されるようですが、「掃除機を全体的にかけてクイックルワイパーやってソファの下のホコリ取って。気が付けば、エアコンにたまっているホコリを取ったり、最近だと加湿器を掃除して。別に普通じゃない?」と、キレイ好きな一面も明かされました。そして「自分ルールは、俺より子どものほうがすごいな!」と、話は長男のこだわりについて展開。お子さんは「ジュースと牛乳を交互に飲む」というこだわりがあるそうで、「牛乳飲んだあとにりんごジュース飲んで牛乳飲んでりんごジュース飲んで、ってやってる。たまにそこに野菜ジュースが入ってきたり」するのだそう。「で、ちょっと野菜ジュースを先に渡してみると『違う、リンゴジュース!』」とキッパリ言われるそうで、そこには子どもなりの「マイルール」があるようです。また、食べる順番にもこだわりがあって、そのルールに沿わない順でパパが口に運ぼうとすると「違う、違う!」と言われるのだとか。三浦さんは「おいしいものから食べるとかじゃなく、好きなのをとっておくタイプでもない。でも変なこだわりがある、よくわかんないけど」と、大人にはわからない何かを感じているそうです。子どもの食べ方「三角食べ」を教えた方がいいの?子どもの食育を考えている親御さんは、子どもが2~3歳くらいから「三角食べ」が気になることが多いのではないでしょうか。三角食べとは、ご飯、おかず(主菜・副菜)、汁物を一口ずつ順に食べることを繰り返し、それぞれを均等に食べ進めていく食べ方のこと。子どものころに学校で教わった人は多いでしょう。「三角食べ」には栄養バランスを取りやすい、よく噛むことにつながる、口中調味で白ご飯をおいしく食べられる、偏食の癖がつきにくいなどのメリットがあると考えられています。一方で、汁物でご飯を流し込んでしまう、ベジファーストと比較すると血糖値を上げにくい食べ方ではない、といった面も。幼児期は「ばっかり食べ」で食べる子も多く、「三角食べ」を教えるのが難しいものです。献立に苦手なものが入っていれば、「交互に食べようね」と声をかけても最後まで手をつけなかったりしますよね。強要する必要はまったくないので、食事を楽しみながら栄養をとれることを第一に考えましょう。好きなものを全部食べてからでないとほかのものに目がいかない子もいますし、「ばっかり食べ」はよくないと心配になることもあるかもしれませんが、好きなものばかり先に食べていても、そのあとでほかのものも食べられていれば大丈夫です。参照:「三角食べ」のメリットは?子どもには教えるべき?【管理栄養士監修】
2023年11月09日ピーチ・ジョンは11月1日、天星術占い師・星ひとみさん監修の開運ルームウェアコレクションを発売しました。■天星タイプごとの開運ルームウェアを用意天星術では、下着やパジャマは開運につながるラッキーアイテムとのこと。同コレクションでは、誕生日から導き出される12の天星タイプごとに幸運を引き寄せる開運ルームウェアを展開します。各天星タイプの開運カラー、形やモチーフの数、それらを配置する場所など隅々までデザインにこだわった、インナー1型、ルームウェア12型の全13型です。「フェザーヤーンHARAマキパジャマ3点セット」(9,980円)は、羽のように柔らかく肌ざわりのよいニットを使用した、長袖Tとカーディガン、パンツによる3点セットのパジャマ。深夜タイプにネイビー、海タイプにホワイトを用意しています。「ホイップリージャカードパジャマ」(7,678円)は、モールニットを使用したホイップリーパジャマ。空タイプにスカイブルー、満月タイプにラベンダーを用意しています。「グッドスリーピィフリースパジャマ」(4,378円)は、ボアフリース素材でボリューム感のあるトップスと、レーヨン混針抜きリブでひざ下がややフレアするシルエットとなるパンツによるパジャマ。大陸タイプにはイエローに「手と星のモチーフ」と、真昼タイプにはブラウンに「太陽のモチーフ」入りを用意しています。その他、夕焼けタイプ&山脈タイプにおすすめの「サーマルHARAマキパジャマ」(4,378円)、朝日タイプ&新月タイプ向けの「ヘムレースリラックスワンピ」(5,478円)、上弦の月&下弦の月におすすめの「ボアフリースシャツパジャマ」(5,478円)、全天星タイプにおすすめの「It’sモイスティHARAボーイ」(2,100円)も販売しています。取扱いは、PEACH JOHN公式通販サイトおよび全国の店舗。■商品概要フェザーヤーンHARAマキパジャマ3点セット(ネイビー、ホワイト)9,980円ホイップリージャカードパジャマ(スカイブルー、ラベンダー)7,678円グッドスリーピィフリースパジャマ(イエロー、ブラウン)4,378円サーマルHARAマキパジャマ( ボタニカルピンク、ネイチャーグリーン)4,378円ヘムレースリラックスワンピ(ローズピンク、ラベンダーシルバー)5,478円ボアフリースシャツパジャマ(ナチュラルピンク、ベージュ)5,478円It’sモイスティHARAボーイ2,100円(フォルサ)
2023年11月08日猟奇的な事件を扱う本格ミステリー〈屍人荘の殺人〉シリーズとは違う、暗いものを突破するようなエネルギーに満ちた小説を書いてみたいと思った、と語る今村昌弘さん。できあがったのが小学6年生の少年少女が探偵団的な役割を果たし、オカルトめいた謎に挑んでいく『でぃすぺる』だ。子ども時代の懐かしい記憶をくすぐられる無二の面白さがある。マリ姉の死の謎を、“掲示係”になった少年少女は解き明かせるか。「本格ミステリーで大事にしているロジックは誰にでも等しく扱える力のはずで、極端に力を持たない存在である小学生でも同じようにロジックで事件を解き明かすことはできるのではないか。また、小学生だからこそオカルトに対してもはなから否定せず、思い切った発想ができるのではないかと思ったのです」夏休み明けの新学期、壁新聞を作る掲示係になったユースケ、サツキ、ミナ。サツキは、1年前の地域の大祭〈奥神祭り〉の前日に亡くなった従姉のマリ姉の死の真相が〈奥郷町の七不思議〉と関わっているのではないかと考えていた。マリ姉の死と彼女のパソコンに遺されていた6つの怪談話には、どんなつながりがあるのか。7つめを知ると死ぬという噂は本当なのか。3人は壁新聞記事のために調べ始めるが、少しずつ、町を覆う重苦しい秘密が見えてきて…。探偵役は子どもといえども、謎解き部分の難易度は極めて高い。「ユースケを視点人物に据えたことで、子どもが見える範囲、できる範囲のバランスを塩梅しなければいけなかったのは難しかったですね。今回は怪談と謎解きを一つ一つ進めていく形にしたので、序盤でこういう伏線を張っておくべきだったとか、最後のほうになると悩む場面が増えてきたんですね。6つのホラーに対して、ユースケがオカルト的な、サツキが論理的な、それぞれの推理を展開し、欠点をミナが指摘する。ミナはミステリー好きで、推理小説のルールや約束事を解説する立場も担っています。6×3のロジックに加えてさらに全体の種明かしのロジックも用意しなくてはいけなかったので、非常に燃費の悪い作品になりました(笑)」だが、本書で忘れてならないのは、子どもたちが謎解きのために行動し、考え、気づきを得て大きく成長していく描写が活き活きとしている点。ジュブナイルとしての完成度も圧巻で、長く読まれてほしい一冊だ。今村昌弘『でぃすぺる』ザ・小学生男子的なユースケ、優等生のサツキ、シングルファーザーに育てられている転校生のミナ。3人の絆や運動会の場面は感動的だ。文藝春秋1980円いまむら・まさひろ作家。1985年、長崎県生まれ。2017年、鮎川哲也賞受賞デビュー作『屍人荘の殺人』が各ミステリーランキングを総なめし、大ブームを巻き起こす。同作は’19年に映画化も。©文藝春秋※『anan』2023年11月8日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2023年11月07日