外国人ファンも急増中! 新版画ブームの火付け役・渡邊庄三郎の軌跡を辿る展覧会
その創意工夫に溢れた美しい新版画はたちまち話題となり、それらの作品をきっかけに次々と新版画の版元も登場。庄三郎はまさに新版画ブームの火付け役だ。
本展はそんな新版画の数々から庄三郎の仕事ぶりが窺える、いわばプロデューサーの回顧展。美人画、風景画、役者絵、花鳥画など、江戸時代から続く浮世絵版画の定番モチーフごとに、その魅力と進化ぶりをたっぷりと紹介している。
2000年代にリバイバルブームが巻き起こった新版画だが、昨今は日本ならではのアートとして、特に外国人ファンが急増しているというニュースもあるほど。本展は海外でも話題になっている新版画について学べる絶好の機会となるだろう。
チャールズ・W・バートレット《ホノルル浪乗り》大正8年(1919)渡邊木版美術画舗蔵
新版画誕生のきっかけとなった外国人作家フリッツ・カペラリやチャールズ・W・バートレット、橋口五葉など草創期の作品から展覧会は始まる。
川瀬巴水《清洲橋》昭和6年(1931)渡邊木版美術画舗蔵
川瀬巴水《日本風景集II関西篇京都清水寺》昭和8年(1933)渡邊木版美術画舗蔵
風景画では場所や構図、摺りの技術などが詳しく紹介される。